昨日2022年1月10日、NHK[総合]後7:30~8:43 で放送されました。
東洋医学はこれから医療の一端を担うのは確かです。
【特集】こころと体を元気に!東洋医学ホントのチカラ 鍼灸・漢方薬・太極拳・ヨガ | NHK健康チャンネル
東洋医学の難しいのは、投薬の処方と違い、術者により効果が天と地ほど違う点です。これの均一化を図らないとダメなのですが解決策が見つかっていません。
意外なのは適当にやっても効果が出ることが多いのも鍼灸の特性です。
東洋医学関連の治療は保険は効きません。
一部疾患には保険者と医師の同意があれば保険が効く場合がありますが、保険の範囲の治療では効果が出せない疾病もあるのをご理解下さい。
注目する5つのテーマとは?
肩こり・腰痛などの慢性痛
ソマニクスを使用した治療例が取り上げられました。肩こりへの治療で、12人中11人が改善しました。
当院は岐阜県で最初の取扱医療関連施設です。
ソマニクスは、円皮針や皮内針より効果が出る実感があります。
侵襲性がありません(刺さない)から、貼った針が外れた場合の管理を気にしなくても良いので、今のコロナ禍の衛生管理の時代にマッチしています。
コリや痛み以外にシビレにも効果があります。プラスチック製の針先の違いで使い分けで効果が違います。
1番大切なのは何処に貼るのか、何カ所貼るのかです。これで効果が全然違います。
心不全の意外な治療法
低温サウナが取り上げられました。凄い効果です。
結局、血液を四肢や皮膚上へ送れば心臓の負担が減るのは事実です。ところが心不全があると運動もままならないので、この方法は理にかなっています。
超高齢化社会では、長生きの人は、結局、心不全ばかりになりますから、今後日本はどうなのでしょうか。
心不全には加圧リハビリ®が大変効果的なのですが、残念ながら普及はしていません。方法も難しいので致し方ないのかもしれません。
当院の症例ですと心肥大の改善をみています。心肥大があると咳が続きますが、それも改善しました。
遠隔プレコンディショニングとしての治療評価がありますが、実施しても差異が無いとの研究論文も出ています。
ケガの最新ケア
冷やすより温める方が良く効くと取り上げられました。
確かに臨床ではそう思います。冷やして良いのは痛めた24時間以内ですね。
当院では負傷した捻挫や筋肉には、加圧リハビリ®、高濃度水素水下肢浴、マイクロカレント、鍼灸を使うとびっくりするくらい早く治ります。
アレルギー性鼻炎
鼻うがいが取り上げられました。
私も何年も続けています。後鼻漏がありましたが治りました。
患者さんにも勧めています。痛いからと断る患者さんが多いのですが、最初は声を出すのです。「アー」「エー」と言いながらやると痛みが出にくいです。
どちらにせよ、第二世代ヒスタミンH1受容体遮断剤のザジデンなどや、L-カルボシステインのムコダインなどを飲むより安全で効果もあります。
若い頃から点鼻薬が離せなかった私が言うのですから本当ですよ。
女性のお悩み
ヨガや漢方薬を実践するのを取り上げられました。
漢方薬
漢方薬はお勧めします。長期連続投与では副作用も出る場合もあります。
漢方薬の効かせ方は、処方されて2-4週間くらい飲んでも変化ないなら、主治医に変化無いですと自分からハッキリ言わないと貴方にあった漢方薬にはたどり着けません。
中には漢方薬処方の名手の医師もいますが、そんなのは希ですから、このような方法が必要となります。
ヨガ
ヨガについては、私は自彊術(じきょうじゅつ)をお勧めします。習わなくてもご自身でできます。
自彊術をお勧めする理由は、短時間で終わる(10-15分)、効果がハッキリ体感できることです。
ヨガはバラモン教の教えで肉体行で悟りを開くのが本来の目的です。お釈迦様もこの肉体行の修行を6年間も行われていましたが止められました。
ヨガを健康体操に留められるなら良いのですが、この体操を追求していくと、今度は食事だ、肉はダメだ、魚はダメだ、生活はこうでなければと、本来の健康を目指す方向性がおかしくなってく場合があります。
人間はタコにはなれませんから、関節を柔らかくするだけではダメなのです。ここ大事です。
過ぎたるは及ばざるがごとし。
表紙:NHK