調理関係のお仕事です。
ゴルフ肘(肘の小指側の痛み)は2.3年前から徐々に痛くなり、仕事柄こんなものかなと思われていました。
放置していたら、急にテニス肘(肘の外側の痛み)になり、包丁を使い、刺して抜くときに耐え難い痛みが出ます。
これでは仕事にならないと来院されました。
治療
お仕事が立て込んでいるとの事なので、速攻性のある治療を行います。
通常は刺絡を行いますが、料理をされるので今回は行いませんでした。
マイクロカレント通電(微弱電流)を主体に行います。
それを全身に流し、鍼を患部や関連部位に行い、患部へもマイクロカレント通電を行います。
マイクロカレント(微弱電流通電)
現在、11台の専用装置を症状に合わせて使い分けます。通電感覚がありませんが効果は抜群です。強い刺激が好みだと良さが分かりません。
【解説】
生命を維持するのに必要な最小のエネルギー代謝であるATP(アデノシン三リン酸)=クエン酸サイクルを正常にすることが通電の最大の目的です。疲労、こり、痛み、痺れなどは、生命エネルギーであるATPが産生(ミトコンドリアの電子伝達の正常化)されないと症状の改善はありません。
30分の治療後、目に見えて腫れは引き、自発痛は減少し、手は動かせるようになりました。
患者さんは、良くなったと思い安心して使うと再び悪化するので、予防も兼ねて専用サポーターとソマニクス®を貼付します。独自のストレッチも覚えて頂きます。
2日後来院され、ウソのように楽になり助かりましたと言われました。
これは腱や骨の付着部の炎症なので、完全に痛みが取れるのには最低1ヶ月は必要です。
こじらすと3ヵ月から半年かかります。
標準治療の解説
通常は整形外科を受診されます。
投薬とサポーターにて改善は日にちだと言われることが多いようです。
現在はステロイド注射はほとんど行われません。注射直後は痛みは減少しますが、治りにくくなることが知られるようになったからです。
ゴルフ肘
上腕骨内側上顆炎 – 25. 外傷と中毒 – MSDマニュアル家庭版