結果を出す手技療法のパイオニア

村上宥快和尚さん説法【八正道の理解と具現】正しく生活をする(第6回/全11回)

村上宥快和尚さん【1918年(大正7年)10月8日〜1991年(平成3年)3月12日・享年72歳】のお話をまとめました。

【正しく生活をする】正命(しょうみょう)

次に正しく生活をする。正命。五番目であります。

正しい生活は右にも左にも偏らない中道にあります。偏った性格は自分自身を孤立させ、自分の運命を不幸にしてゆきます。

正しい生活はまず自分の短所を長所に変えてゆく事から始まります。

長所とは明るくほがらかで素直であり、人と人との協力をし合って、救け合い補い合っていく調和の性格であり、人間は皆こうした心を持ち性格を持っています。

私たちは自分の持たざるものを、やはり他人の心を見習い、他人の持たざるものを自分が提供していくことがこの地上界の私たちの魂の修業の相互の扶助であります。

思想、習慣によって様々な業(カルマ)を作り出しています。業(カルマ)が身につくと業(カルマ)自体が回転を始める為、怒りの場面にぶつかると習慣的についカッとなってしまうことがあります。

つまり業(カルマ)というものは常に輪廻します。いわゆる循環をします。わかっちゃいるけどやめられないというのが業(カルマ)なのであります。どうしても、何で自分は腹を立てるのだろう。

やっちゃいけないという事は、これは頭ではわかるのです。

しかし現実に、今度はそういう場面に立ち至るとついカッカしたり頭に来たりしてしまうことがあります。

ここが心というものと頭脳プレーというもの、頭で理解してもこの問題は中々心で理解をするという事は出来ません。

人の欠点の三分の二は今世のもの、残りの三分の一は過去世の業(カルマ)と言ってもいいでしょう。

従って三分の一の業(カルマ)は反省してもなかなかその原因を捕まえる事は難しいものです。

しかし今生の三分の二の業(カルマ)はこれが影響を受けて働いているので、その三分の二の業(カルマ)を修正する事によって修正する事が可能です。

己の欠点を正す事は己の安心につながる事であります。己の心から安心し明るくなれば自分の周囲も明るくなるのです。

皆さんが職場の中にあって一人でもその中で自分の心が調和されるという事ができると、周囲が段々調和をされて人との争いというものも、一つ減り二つ減りして少なくなって参ります。

この三体性理論という事を高橋信次先生は教えてくれました。

この三体性理論というものは、私たちがこの二十四時間をどのように生きるかというこの条件。二十四時間を三等分すると八時間になります。

私たちはこの地上界にただ仕事の虫となる為に出て来たのではありません。

この仕事の虫になるとこの地上界に出て来たことが何ら意味を成さなくなります。しまいにはこの自分の孤独感情に振り回されて、この地上界を終る事になってしまいます。

三分の一の八時間というものは、これは睡眠という神のエネルギー補給に使うのです。

夜にも寝ないで仕事をするという事はあんまりいい事ではないのです。そして後の八時間というのは、これは衣食住を得る為に私たちはこの地上界で職業に就いて働きます。

働くという事は八時間。後の八時間をどうするのか。皆さんの中にも忙しい忙しいと言って自分の心を亡しておいでになられる方々も少なくはありません。

今度はこういう都合がある、ああゆう都合がある、そうして人間はやはりこの心というものを養う為に八時間というものを自分の自由な時間として、心の修業をするとか、反省をするとか、ご飯を食べるとか、あるいは風呂に入るとか、パーマ屋さんに行くとかします。

こういう時間をその後の八時間で分析して自分自身というものの魂を磨いていくという事が大事です。

八時間は眠り、八時間は働く、後の八時間は反省をしたり自分の心を豊かにする。

ものの道理を考える余裕を持ったり、ご飯を食べたり風呂へ入ったり理髪へ行ったり、こういうような時間というものが我々に与えられています。

ですから朝から晩までチュウチュウバタバタ働いていると、自分自身が最後には孤独になって、いわゆる離れ小島の住民になってしまいますから、こういう事のないように、皆さんは心を豊かに使って下さい。

それで心のない生活をしていると、当然その反作用として苦しみを招きます。循環の法が働いているからであります。

1989年(平成元年)10月「心のつどい」東京研修会より
編集:飛騨高山心のつどい

 

  • -
    コピー

この記事を書いた人

アバター画像

村坂 克之

小又接骨院・鍼灸院の院長です。鍼師、灸師、柔道整復師の国家資格にて治療を行っています。屋号の小又(こまた)は、先祖の小谷屋亦治郎(亦=又)に由来します。親指シフトユーザー。
詳しくは院長略歴をご覧下さい。