結果を出す手技療法のパイオニア

東洋医学の力 股関節臼蓋形成不全の50代女性 経絡同名表裏関係を使い直ちに曲がるように

症状が悪化されると来院される患者さんです。痛み止めは嫌いで飲まれていません。

この症状のゴールは手術でありますが切らずに過ごせる方が良いに決まっています。

股関節臼蓋形成不全 Google検索

股関節臼蓋形成不全や先天性股関節脱臼など股関節疾患は当院が得意とする分野です。

鍼灸と刺絡療法にて順調に回復傾向にありますが、仕事量が増えると痛みが強くなることが有ります。

痛みが半減しましたが、靴下が履けないと言われます。日常生活に支障が出るのはつらいですね。

股関節を深く曲げられません。

この症状の基本施術は、

  1. 仙腸関節の動きを正常に(動的滑り)
  2. 中殿筋や腸脛靱帯の働きを改善する
  3. 足根管の改善

通常はこの施術を数回すれば完治しますが、患者さんはまだ曲げると痛みが取れません。股関節に水が溜まっているのかもしれませんが、それでも改善する施術法です。

既に施術済みなので、経脉の流れが悪いのが原因と推察します。

資格者向けの話になります。

同名経の表裏関係にある経脈

鍼灸の経絡(ツボの流れ=川の流れのようなもの)にある考えを使います。

鼠径部の痛みが胃経と脾経の通過ポイントにあります。

引用:知熱感度測定による針灸治療法、赤羽幸兵衛著
  • 手の太陰肺経(大腸経の裏)⇔ 足の陽明胃経(脾経の表)
  • 足の太陰脾経(胃経の裏)⇔ 手の陽明大腸経(肺経の表)
  • 手の少陰心経(小腸経の裏)⇔ 足の太陽膀胱経(腎経の表)
  • 足の少陰腎経(膀胱経の裏)⇔ 手の太陽小腸経(心経の表)
  • 手の厥陰心包経(三焦経の裏)⇔ 足の少陽胆経(肝経の表)
  • 足の厥陰肝経(胆経の裏)⇔ 手の少陽三焦経(心包経の表)

今回は胃経と脾経の流れを治すために、対側の手の肺経と大腸経を診ます。

右の股関節が患部なので左の肩関節を観察します。通常は対側ですが同側反応もあります。

軽く触れただけの激痛の圧痛点が数カ所見つかりました。ここ大事です。

肺経の中府(LU1)穴、雲門(LU2)穴よりも年府穴(奇穴=肺経の走向上にあり肩関節の前面で肩峯突起端の前下方にある)、大腸経の上臂臑(LI14)穴にありました。

その辺りは拘らずに皮膚の状態を観察します。拘らない柔らかい考えが上達の秘訣です。

ソマニクス®を貼付した直後に深く曲げることが可能となりました。患者さんは劇的な改善に目を白黒させました。

ソマニクス療法(ソマセプト・ソマレゾン・ソマニクスオーラル・ソマプレーン等)

東洋医学は多彩な反応を吟味する

施術が効いた効かなかった最大の原因は、全ての症状にこのような反応が出ると思い込む事なのです。

実際の臨床では反応が出ない場合が多いのです。反応が無いのなら次の手札(施術法)が必要になります。

人体はワンパターンに反応しません。色々な反応が重層的に(ケーキのミルフィーユやパンのクロワッサンのように)あります。

例えば、胃が調子悪いと言っても、内科系から神経系から整形外科系まで多彩に原因があるわけです。

西洋医学のように検査結果がこうだからこの施術とはならないのです。これに気づくのに何十年もかかりました。

Don’t think, feel! 「考えるな、感じろ!」

有名なブルース・リーの名言ですが、診察して、手が自然に施術ポイントや組み立てが出来るようになるのは40年前後はかかると思います。

これが東洋医学の欠点です。今後の東洋医学の普及は経験則をいかに減らすかです。

2000年前から各時代の名人と言われる先生方が偉大な著書を残されていますが、鵜呑みにせず疑う気持ちも大切です。

そうであっても、若手、中堅、それぞれの年代にとっての最適解はあるので、努力をずっと続けた人が高みに上がれることは紛れもない事実です。

この記事を書いた人

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村坂 克之

小又接骨院・鍼灸院の院長です。柔道整復師、鍼灸師の国家資格にて施術を行っています。屋号の小又(こまた)は、先祖の小谷屋亦治郎(亦=又)に由来します。親指シフトユーザー。
詳しくは院長略歴をご覧下さい。