県外の方、北海道からの問い合わせです。
いつもお世話になっている人からのご紹介です。おいそれと来院できないので、事前相談を希望されました。
世界標準のメルクマニュアルの解説
肩腱板損傷/肩峰下滑液包炎 – 25. 外傷と中毒 – MSDマニュアル家庭版
当院の治療
2022年より痛みを解消できる特殊鍼法を行っています。
手も普通に上がるようになり、日常生活は普通にできるようになります。
当院で独自の鍼灸治療を主体としたものになります。肩関節の痛みを止めるのに特化した治療法を行います。
これで痛みは相当軽減しますが、残念ながら腱板の再生は行われないとされいてます。
患者さんは痛みが無くなり日常生活が出来れば、MRI検査をしないため再生するのか分からないからです。
通院されるのに飛行機での来院になるので、今後どうするのかという問題もあります。
このような方に限らず、腰でも手術しかないという選択を受けてる方は大変多く、なんとかなりませんかという相談は大変多いです。
当院で治療効果を実感してもらい、どうするのか判断することになります。
施術例
何例も改善させていますが、切れた腱板は治りませんが、代わりの動作(代償性運動)が鍼治療で即座に獲得でき、手も上がり肩が動かせるようになります。
患者さんの場合
整形外科でMRIにて完全に断裂しているので手術しかないという診断を受けて、手術以外でなんとかなる方法はないでしょうかという相談です。
痛みも強くなり、動かせる範囲もだんだん狭くなってきて、重い物も持ちにくいそうです。
完全断裂との診断を受けてますので、解決方法は手術も一択となると思いますが、痛みがなくなれば問題が無くなるのも事実です。
ただし、年齢と仕事の兼ね合いで実施するかを判断されることになると思います。
包丁を使うお仕事なので、お仕事を休まれることを考えると、手術を行うのに逡巡されるのは当然のことです。
しかし、今後の長い人生を考えると手術するタイミングを考えることは必要と思います。
ある日突然肩に激痛が
症状は、ある日気がついたら肩が上がりにくくなっていて痛みも出たそうです。
スポーツの履歴はありません。多分、お仕事で肩を酷使されたと想像します。
手術の場合
実際、腱板断裂の場合、手術をして4週間から6週間の固定の後、同じくらいリハビリが必要となります。
装具を外した後から一般事務作業は可能ですが、力仕事となると6ヶ月後くらいになります。
特に重量物を下げるのは再断裂を誘発する場合が多いので要注意です。
お問い合わせの方は、包丁を使うお仕事なので、出刃包丁などで力を入れての作業など当然あると思われます。
そうなるとやはり手術後3か月で復帰というわけにはいかないかなと思います。
癌と違って手術を先送りにしてもさほど問題がないので、痛みをいかにコントロールするかと言うことになります。
痛み止めでカイロを使う
お問い合わせの方は寒い地方にお住まいなので、関節は冷えやすいので肩関節を冷やさないようにすることが大切です。
その場合使い捨てカイロを使い、痛む部分に貼ると痛み自体が軽くなります。
貼る場所は、背中や肩甲骨の部分また腱板がある肩関節の先っぽと言うか尖ってる場所になります。肩の前面に貼って楽になる方もいます。一箇所か二箇所です。
カイロもメーカーにより発熱温度が違うので色々試す必要があります。高級品より特売品のが温度が低めで使いやすいと思います。
痛み止めのお薬
毎日お仕事をされるので、痛みをコントロールできるよう痛み止めを上手に使うことになります。
NSAIDs(エヌセイズ)という非ステロイド系消炎剤が基本となります。ジクロフェナク(ボルタレン)にはじまりロキソニンやセレコッスクなど強さや胃にやさしいかなどの違いがあります。
お薬を飲むタイミングも考えないといけません。処方は1日何回とかになるのですが。
ロキソニンで確か最高血中濃度が30分から50分だったと思うので、痛みが一番強い時間帯に効くように飲むタイミングを考えると良いと思います。
非ステロイド系消炎剤も8時間で体外へ排出されるそうですが、長期連用は腎臓の負担になるので要注意です。
リハビリ
リハビリをしたほうが良いのかとの質問も多いですが、腱板が切れてますので、ほどほどにして下さいの答えになります。
お風呂とかに入った時に軽く回すとか、軽くストレッチをする程度でよろしいかと思います。
肩関節の保温のサポーターは日々装着した方が良いと思います。