当院では昔からベーカー嚢胞(嚢腫)に対する施術に取り組んでいます。
ベーカー嚢胞 – 08. 骨、関節、筋肉の病気 – MSDマニュアル家庭版
膝裏にコブができる病気ですが、せいぜい座るのに気持ち悪い、正座ができない、正座がやりにくい程度なので見過ごされています。
実際、整形外科では注射で排液するのみで、4.5回すれば溜まらなくなると言われています。
実際は何回やっても溜まるのが現実で、ステロイドを上手に使えば、ある程度の期間は消退しますが何回も使えません。
結局、患者さんはあきらめて放置されているのが実情です。
当院独自の技術
ようやく手技で、逆止弁を開かせて嚢胞を収める技術を開発できました。長年の研究でようやく完成しました。
ベーカー嚢胞(嚢腫) 1度の手技で腫れを収められる症例が増えて来ました 長年の研究で実現しました
以前から採用していた膝関節内の炎症が引く特殊鍼法も、より効果を強くし持続時間も長くすることが可能になりました。
それらの組み合わせで、今までより少ない施術回数で、嚢胞を消退させる事が可能になりました。
当然、仙腸関節の動きの矯正法マニピュレーションも必要になります。
矯正は1回行えば可動性が正常になります。中には、長年の生活習慣で再び可動性不良になる場合もあり、何回か矯正が必要になることもあります。
当然、この病気になる人は趾の力が弱いので、村坂ゴムバンド足指強化法を学んで頂きます。
外反母趾の患者さんには、村坂ゴムバンド足指リハビリ(強化法)をして頂いています
合わせて、嚢胞が溜まるクセを解消するために、独自のサポーターを着けて頂きます。
最近の症例
施術終了後、1ヶ月後も再発していません。
施術期間は71日間です。
70代女性、両足のベーカー嚢胞です。右>左の大きさです。上下に長い楕円形で、右が7センチ大、左が4センチ大です。
気づいた時には、ベーカー嚢胞ができていて、整形外科で診察を受けたそうですが、注射をしても直ぐ溜まるのであきらめていたそうです。
今回、腰部や頸部の症状が出て来院され相談がありました。
大方の患者さんは、施術をすれば直ぐ溜まらなくなると安易に考えられています。
膝の前(お皿の上)に水が溜まったのは何回か抜けば溜まらなりますが、ベーカー嚢胞はそうはいかないのです。
患者さんも、最初はついでに良くなればお願いしますの呈でした。
初回の施術で、ベーカー嚢胞が消えたので大変驚かれました。しかし、再び出てくるのがこの病気の厄介な所なのです。
継続するうちに、治らないと思っていたのが順次改善して来たので、日常生活が楽になってきて、大変喜ばれました。
触診しても嚢胞の痕跡がある位になりました。患者さんは消えたと言われています。
今後の目標
今後は施術の精度を高め、治るまでの施術回数を減らすのが目標です。
ベーカー嚢胞を収める技の開発ができるまでは、治る場合の歩留まりが悪かったのは事実です。
施術を見送り整形外科へ送る事も多々ありました。
軽度の炎症が続くことによりベーカー嚢胞(嚢腫)が発症すると考えます。
中国では違った方法も行われますが、感染の危険が拭いきれませんので採用は見送ることにしました。
この方法がベストの施術法として、今後も提供していきます。このような結果が出せるようになりうれしい限りです。
途中、何回も再び嚢胞が溜まるから、あきらめて施術を終了する患者さんもいますが、それは仕方のない事です。
表紙はイメージです。
引用:Baker’s cyst Wikipedia 改変