結果を出す手技療法のパイオニア

股関節(骨盤前側)の痛みが3年間改善しない運動選手

学生の患者さんです。今までどうしてたの?思いますが、本人も家族も治ると期待され通っていたそうです。

この症状が悪化すると骨盤裂離骨折を発症して運動は完全休止となります。

骨盤裂離骨折 – Google 検索

症状

右側の股関節前側、上前腸骨棘に痛みを訴えます。

最初、整形外科でレントゲン検査やMRI検査をしましたが異常なし。裂離骨折の発症はほんの少しの影が見えますがそれは本職で有る医師が見逃すはずはありませんが…

高山市内の接骨院へ3年間治療に通い、良くなったような?変わらないような?な状態で運動を続けていました。

ストレッチの指示を受けてやっていましたが、変化を感じられず、段々症状が悪化して来ました。

ストレッチで症状が改善するのは違和感の段階のみです。運動前に静的ストレッチを行うと、筋肉の出力が低下し返ってケガをすることが増えます。

当院へ来院前に改めて大学病院で諸検査しましたが、これも異常なしとの診断です。患者さんとしては途方に暮れるわけです。

練習はなんとか可能ですが跛行(びっこ)寸前で、最良のパフォーマンスにはならないそうです。

施術

初回、このような症状は必ず仙腸関節の滑りの異常があります。仙腸関節の矯正を行います。

仙腸関節の動きを治せる技術者は日本に数少なく、仙腸関節の滑りや離開の判別すらできない人がほとんどなのです。

当院では長年の研究から仙腸関節を独自の矯正法にて治しています。子供の成長痛もこれが原因の場合も多いです。

術後、股関節の動きは正常になりました。そうするとお子さんは目を白黒させて「ほとんど痛くない」と言われます。

次ぎに、悪化している経絡の流れを刺絡療法にて改善します。刺絡はこじれた症状を一気に正常側へ傾けるとこが可能で痛みも取ります。

最後に、筋肉の動きを改善するためにソマニクス®を貼付します。

2回目は、鍼で全身の状態を改善します。漢方の「脾」と「肝」を強化します。そうすると力が出るようになりパフォーマンスも向上します。この感覚は施術を受ける本人が1番分かります。

施術する経絡も、肝経胆経、胃経脾経、膀胱経を考慮する必要があります。特に胃経胆経脾経は患部を通過するので大切です。

長年の股関節の痛みは無くなりました。後の記録会で過去最高の成績が出たそうです。

ところが、パフォーマンスが良くなりすぎて足首を捻挫しました。残念!

外くるぶし下に内出血も出ましたが、これも4回で治りました。毎回、捻挫に使用する腕踝鍼(わんかしん)の効果には驚かされます。

中国の裸足の医者伝来の技術です。

実は患者さんは足首の捻挫は以前から何回も起こしていました。これは偶然では無く、股関節、骨盤前側の痛みが有り、それをかばっていたため起きた現象です。

競技中に股関節の動きに制限が出るので、それを補正するために下腿の動きに無理が生じていたのです。

患者さん保護者さんも3年間何をしてたんだろうと思われたようですが、当院へ縁が繫がり施術を受けられて「終わり良ければ全て良し(All’s well that ends well.) 」の症例です。

今後

今まで3年間の体を使うクセ(痛みを記憶している)があるので、運動の方法で多少痛みがぶり返す可能性がありますが、施術で直ぐ取れます。

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村坂 克之

小又接骨院・鍼灸院の院長です。鍼師、灸師、柔道整復師の国家資格にて治療を行っています。屋号の小又(こまた)は、先祖の小谷屋亦治郎(亦=又)に由来します。親指シフトユーザー。
詳しくは院長略歴をご覧下さい。