結果を出す手技療法のパイオニア

13ヶ月の施術で胃がもたれなくなった80代女性「百病は脾胃より生じる」

漢方の『脾(ひ)・胃(い)』とは「消化吸収と排泄,血流のコントロールをつかさどる」働きを言います。

臓器の胃や脾臓とも関連がありますが、東洋医学では働きを重視します。

夏バテのようになり胃腸の働きが良くないと、体に栄養が回らなくなり血流も悪くなり、体調も崩れることを言います。

日本人は脾胃が弱い人が多い印象です。

黄帝内経の記載(太古の医学書)

現在知られている最も古いものは、黄帝内経、素問・霊枢(こうていだいけい、そもん・れいすう)と言われる書物です。(原著は紀元前200年頃(前漢)から220年(後漢)の頃にかけて編幕された中国最古の医学書)

  • 脾の働き:脾は倉廩(そうりん)の官,五味出づ(飲食物の消化により後天の糟(栄養素)を取り出します)
  • 胃の働き:水穀(水分と穀物の総称)の海,水穀の腐熟を行う(消化吸収の働きを主とします)

倉廩(ソウリン)とは? 意味や使い方 – コトバンク

症状

患者さんは、天ぷらなど脂っこい食後に胃がムカムカして、直ぐ太田胃散を飲むそうです。

食事の度に起きることがあるので、薬を探す手間を無くすために、居間や寝室など各部屋にお薬を置いていたそうです。

確かに太田胃散を飲むと胃がスッキリますね。

重い症状になれば、PPI(プロトンポンプ阻害薬)(一般名タケキャブなど)服用になるそうですが、、2010年以後、たくさんの副作用(肺炎、骨折、腎不全)が報告され始めました。

ファモチジン錠(一般名ガスターなど)の方が安全だそうですが、効果はさほど強くありません。結局、服用量が増えるようです。

それ用の漢方薬が驚く程効果的なのでご相談下さい。

施術

鍼灸の太陰脾経と陽明胃経は裏表の関係です。そこを中心に施術を行います。当院ではどのような症状でも脾胃を強化することを必須としています。

患者さんは、週に1-2回の電子お灸を実施しました。

通常、脾経を重視しますが、経方医学では胃経を重視します。鍼灸でも即効性を求めるなら胃経のツボを使います。

脾経はエネルギーを蓄えてくれますから長期効果を狙う場合は必須です。ようやく無名穴ですが効果のある場所が分かり使用しています。

13ヶ月の施術を経て、胃腸が凄く丈夫になられ太田胃散は不要になったそうです。

食後のムカムカが無くなり、お薬を飲まずに済むようになった、これで天寿を全うできると大変喜ばれています。

胃は第2の脳と言われるくらいですから、胃が快調だと気分も壮快になります。

引用:臨床中医臓腑学

考察

100歳長寿の金さん銀さんも、テレビ番組に出ていた頃、一人前の食事をペロリと食べられていました。

健啖家と言われる食欲旺盛の人をうらやむことがありますが、食欲の有る無しが長寿の秘訣かもしれません。

金さん銀さん – Google 検索

健啖家(ケンタンカ)とは? 意味や使い方 – コトバンク

この記事を書いた人

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村坂 克之

小又接骨院・鍼灸院の院長です。鍼師、灸師、柔道整復師の国家資格にて施術を行っています。屋号の小又(こまた)は、先祖の小谷屋亦治郎(亦=又)に由来します。親指シフトユーザー。
詳しくは院長略歴をご覧下さい。