結果を出す手技療法のパイオニア

左手がしびれる狭心症の70代男性

来院された時、お顔を拝見すると土色の顔色をされていました。

よく「顔色を見る、顔色をうかがう」と言いますが、「望診(ぼうしん)」という漢方の診察があり、患者さんと対面した時点で、顔色やツヤ、眼の色や輝き、くちびる色を診ます。くちびるは紅をさしていても判断できます。

患者さんは、心疾患独特の顔色です。

手のしびれを再々、主治医に相談したそうですが「大丈夫」としか言ってくれないと。

余計なお世話ですが、自分でできる長生きの最低条件は「禁煙」「禁酒」です。ほっとけとヤジが来そうです笑

喫煙は一服でも肺や心臓に悪いです。加熱式タバコも害は同じと言われています。

心臓の病気でも喫煙を止めない人が希にいますが、命知らずの無免許運転です!

飲酒は血管には良いですが肝臓には悪いです。肝臓は凄く丈夫な臓器なので、最後の最後に悲鳴を上げます。

気づいたときには手遅れの場合が多いです。

内臓の検査数値は70-80%悪くならないと出てこないと言われていますから、検査が大丈夫って安心できないのです。

施術

施術は針灸と刺絡を行います。

鍼灸とは(独自の特殊鍼法)

刺絡しらく療法(井穴せいけつ刺絡・頭部ずぶ刺絡・細絡さいらく刺絡)

舌診(舌で体調を判断する漢方の診察法)も典型的な心疾患と多量の飲酒の傾向が見られました。端的に言うと、瘀血(おけつ)と腐苔(ふたい)が見られました。

瘀血は心疾患からのもので、「漢方の心包や心」の負担を減らします。腐苔は余剰水分の状態を表しますので、水分の代謝を改善させます。

初回施術後に顔色に虹が刺すように明るくなり頬に赤味が差し、舌の状態も術後に良い方向へ変化しました。3回目には土色の顔色は解消されました。

手がしびれると言っても色々な原因があります。

初検時、手のしびれは腕全部がしびれると言われましたが、施術の度に範囲が狭くなり、狭心症由来のしびれと頚腕症候群のしびれが混ざっていると判明しました。

5回の施術で体調は驚く程改善できましたが、放置すれば悪化するので、定期の施術を受けられることが理想です。

心臓から来る左手のしびれや痛み(放散痛)

心臓から来る左手の放散痛は、虚血性心疾患に関連する症状の一つです。これは、心臓の痛みが他の部位、例えば左肩や左腕、顎、歯などに放散する現象で、「放散痛」と呼ばれます[1][3][4][5]。

新デルマトームの基礎と応用、伊藤樹史著 P248
新デルマトームの基礎と応用、伊藤樹史著 P248

虚血性心疾患には、狭心症や心筋梗塞が含まれます。狭心症は、冠動脈の狭窄によって一時的に心筋への血流が不足し、胸の痛みや圧迫感を引き起こす病気です。この痛みは左肩や左腕に広がることがあり、放散痛として現れることがあります[3][4].

狭心症の発作は通常、数分から10分程度で治まりますが、心筋梗塞の場合は痛みが30分以上続くことがあります。心筋梗塞は、冠動脈が完全に詰まることで心筋の一部が壊死に陥る状態で、生命の危険を伴います[3][5]。

放散痛は、心臓の問題が原因であることに気づかれにくいことがあり、時には整形外科を受診しても改善せず、後に内科で狭心症と診断されるケースもあります[1].

Citations:
[1] https://www.tyojyu.or.jp/net/byouki/kyoketsuseisinsikkan/shoujou.html
[2] https://www.nhk.jp/p/kyonokenko/ts/83KL2X1J32/episode/te/3MWP4W3YLN/
[3] https://www.minamitohoku.or.jp/kenkokanri/201010/shinsikkan.html
[4] https://yourclinicakb.jp/angina
[5] https://www.maruko-heart.jp/type/

頚肩腕症候群

頚肩腕症候群(けいけんわんしょうこうぐん)とは、首、肩、腕にかけての痛みや異常感覚を主訴とする整形外科的症候群です。この症候群は、特定の病名ではなく、複数の症状の組み合わせを指します。主な症状には、首の重だるさ、可動域の制限、腕のしびれなどがあります[1][2][3][4][5]。

グランツ解剖学(Grant’s Atlas of Anatomy)より

原因

頚肩腕症候群の原因は多岐にわたりますが、一般的には以下のような要因が挙げられます:

  • 長時間のデスクワークやスマートフォンの使用による筋肉の緊張[2][5]。
  • 頚椎の問題(変形性頚椎症、頚椎椎間板ヘルニアなど)[2][3]。
  • 不良姿勢や反復動作による筋肉の疲労[3][4]。

症状

症状は首、肩、腕、背中に及び、以下のようなものがあります:

  • 首や肩のこりや痛み[1][2][3][4]。
  • 腕のしびれや筋力低下[2][3]。
  • 頭痛やめまい、耳鳴りなどの全身症状[1]。

治療法

治療には以下の方法があります:

  • 薬物療法:痛みを和らげるための消炎鎮痛剤や筋弛緩剤の使用[3][4]。
  • リハビリテーション:ストレッチや関節可動域訓練、姿勢矯正[2][3][4]。
  • 物理療法:温熱療法や電気刺激療法[3][4]。
  • 手術:重症例や特定の疾患が原因の場合には手術が考慮されることもあります[2]。

頚肩腕症候群は、早期の診断と適切な治療が重要であり、症状を放置すると悪化する可能性があります[2][3][4]。

Citations:
[1] https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%A0%B8%E8%82%A9%E8%85%95%E7%97%87%E5%80%99%E7%BE%A4
[2] https://www.teito-mc.com/blank/
[3] https://clinic-yokoyama.com/blog/%E9%A0%9A%E8%82%A9%E8%85%95%E7%97%87%E5%80%99%E7%BE%A4/
[4] https://uchida-seikotsuin.com/hel-01.html
[5] https://www.moriseikeigeka.com/disease/cervicobrachial_syndrome/

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村坂 克之

小又接骨院・鍼灸院の院長です。鍼師、灸師、柔道整復師の国家資格にて治療を行っています。屋号の小又(こまた)は、先祖の小谷屋亦治郎(亦=又)に由来します。親指シフトユーザー。
詳しくは院長略歴をご覧下さい。