患者さんの紹介で来院されました。腰痛肩こりを訴えられ、辛い日常を説明されます。
応需するために、解剖運動学に基づく関節矯正法を提案したら、ポキポキするのは嫌だと言われました。
その人の脳裏にはイヤな経験が蘇ったのでしょう。
模型で解剖運動学に基づく関節矯正法の説明をしますが理解して頂けません。
もっともな話で、プロに対して説明してもこの理論や仕組みを理解できる先生が少ないのが実情なのですから。
そこでポキポキした矯正は絶対行いませんよと説明するのですがかたくなに拒否されます。
患者さんが言うには、やらないと言って急に首をボキッとやられたことがあると説明されました。そりゃ怖いデスね。
次ぎにそうなら針治療になりますよと説明しました。
そうすると、以前、腰痛で針治療を受けた時、その後余計に痛みが出たので針治療も嫌だと言われます。
その時の治療の先生の説明不足が原因だと思うのですが、針治療を行うと当然患部の血流が劇的に良くなるので、その後痛みのリバウンドが起きるのは日常よく見る現象です。
痛みのリバウンドを好転反応と言い、治療の失敗をそれにすり替える無資格者も多いので気をつけて下さい。
そのような解説がないと、患者さんは不安に思い良い結果が出ないと治療が悪かったと決めつけることが多いです。
通常は痛みが一旦強くなっても、その後痛みは順次減少するので心配は不要なのです。慢性疾患ほど痛みのリバウンドが大きく強く出て、出るタイミングが予測できないのが難点です。
結局、患者さんの希望に添うことができませんので、初検のみでお帰りいただくことになりますと説明しましたら、一転治療を受けたいと言われます。
相談した結果、解剖運動学による関節矯正法を実施することにしました。
治療は終了し、2回目の来院時に症状がすごく軽くなったといわれ、今まで受けた矯正法とは全く違う印象を持たれたようです。
後に、下腿(ふくらはぎ)に痛みとだるさが出ると言われ、高濃度水素水浴を受け良好になりました。これは下腿静脈瘤でした。
治療の合う合わないとか患者さんが評定されることがありますが、それは患者さん側の思いや単一の技術に対することで、当院ではすべての人に合う治療を開発し提供しているすることを心がけ、治療技術も広範囲にあるので対応できない患者さんは居ないです。
大多数の考えが、マッサージをしないと良くならないとか筋肉がほぐれないとかいう考えです。
マッサージとかで症状が緩解するならこんな簡単なことはないのですが、実際は気持ち良いだけで筋肉か柔らかくならなく直ぐ元に戻ります。但し、気持ち良いが精神を安定させ症状を和らげることはあります。
筋肉のほぐれ感や実際の柔軟性は、ファシア筋膜の柔軟性が原因と判明してきたので筋膜リリースが有効です。
治療を受けられる上においては、まな板の鯉になる気持ち、今までの経験や受けられた治療を一旦白紙にされて、素直な気持ちで治療を受けられると一番良い結果が出ると思います。
中高年になるほど、良い医者と巡り合えることが最良の人生を歩める基本になると思います。お薬の処方も先生で全く異なりますから、薬を飲んでいるから安心と思ってはいけませんよ。
当然、手技治療に於いても。