結果を出す手技療法のパイオニア

股関節が痛い70代女性 田植えに間に合わせて欲しいと来院され無事略治しました

高山市の患者さんです。

78歳女性、前回は、数年前に右膝関節痛で治療して痛みは無くなり、現在も再発していません。

今回は、左股関節が痛いと来院されました。いつも痛みが出ると、整形外科へは行かず、直ぐ来院されます。

左股関節のお尻のえくぼの場所が痛いそうです。坐骨神経のポイントです。

股関節の痛みの原因

ほとんどの股関節の痛みは仙腸関節に原因があります。

仙腸関節の関節構造が複雑なために、動きがおかしくなると、色々な場所の痛みとして出て来ます。

仙腸関節ストレステストをすると両方が陽性(左>右)です。ということは、右膝の痛みは無いですが、元の仙腸関節の異常はいまだに存在するので、痛みが出やすい状態です。

仙腸関節ストレステスト

  • Fadirf(ファダーフ)(膝屈曲位で股関節を90度屈曲し、その位置から内転、内旋、屈曲。仙腸関節の前屈が起こる。)Fadirf testの動きは、膝屈曲位、股関節90度屈曲、内転、内旋、屈曲。
  • Fabere(ファベーレ)(股関節90度屈曲位から外転、外旋、伸展。股関節に問題がなければ仙腸関節の検査になる。仙腸関節前屈が起こる。) Fabere testの動きは、膝屈曲位、股関節90度屈曲位、外転、外旋、伸展。
  • Patrick(パトリック)テスト:仰臥位で股関節を屈曲・外旋し,足部を反対側の大腿にのせて胡座をかいたような姿勢にして膝を下に押しつけると股関節痛が誘発される.

治療

1回目は、解剖運動学に基づく矯正法マニュピュレーションを行います。体は反応して、股関節の痛みは半減しました。

腰椎を細かく診ると変形性を認めました。しかし、患者さんは腰痛の自覚はありません。鍼がもっと効くと判断しました。

2回目は、週末田植えの直前に来院予定でしたが、都合が悪く、前倒して来院されました。

股関節の引っかかり/仙腸関節の副運動のひっかかりまだあるので、独自の特殊鍼法を行います。

腰椎の変形自体は治りませんが、それぞれの椎間関節の状態が改善されると痛みや関連痛が消えます。

患者さんのお尻の痛む場所は、腰椎3.4.5番相当の場所でした。その椎間関節の動きを鍼で改善します。

デルマトーム図より引用:ウィキペディア

治療後は、引っかかりは消失して、痛みも無くなりました。

高齢者の治療成績は、本人さんの生命力が多いに関係していますが、治療が的確ならスパッと治るのは事実です。

痛み止めを常用さている患者さんは反応が悪いです。

やはり、今回の症状も原因と仙腸関節が絡んでいました。関係する割合は患者さんにより様々です。

この記事を書いた人

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村坂 克之

小又接骨院・鍼灸院の院長です。柔道整復師、鍼灸師の国家資格にて施術を行っています。屋号の小又(こまた)は、先祖の小谷屋亦治郎(亦=又)に由来します。親指シフトユーザー。
詳しくは院長略歴をご覧下さい。