ようやく首を治療時に、安定位置にすることが可能になる枕の開発に成功しました。
首や腰の牽引療法は、肝心の椎間関節の牽引にはならず周りの筋肉の牽引をしていことは周知の事実ですがいまだに行われています。
色々な首関連の症状の患者さんが来院されます。
首への治療
当院では、今まで頚椎椎間板ヘルニアや頚椎椎間板症など、骨由来の障害が原因でのいろいろな症状に対しては、鍼治療や解剖学矯正法を行ってきましたが、治療時の首の位置のベストポジションが得られませんでした。
トムソンテーブル
過去に、トムソンテーブルというカイロプラクティック用のベッドを使用していましたが、ドロップテクニックをやりすぎると関節が緩んでしまい、その場合は元に戻すことができなくなります。
欧米人のように関節が柔らかい人種と違い、アジア人は関節が硬いので、厳しくテクニックを使用していいかどうかを判断する必要があります。
術者にとって、このようなベッドは肉体的疲労から解放されるので素晴らしいのですが、何事にも一長一短があります。
先日もドロップテクニックで症状が悪化した患者さんが来院されました。
現在は通常の平ベッドで十分矯正が可能となっていますし、過可動性になることはありません。
上部頚椎
頚椎の後頭骨、頚椎1番、頚椎2番が全身のバランスを司ってることは分かっているので、矯正の必要があり、首の矯正を行う場合は全員頚椎1番の矯正を行っています。
MTS矯正法の浦野先生は引退されましたが、後頭骨と頚椎1番の頚椎後頭関節を矯正する日本で唯一無二の先生でした。先生へも師事しましたが未だに足元にも及びません。
ポジションで緩む
技が決まる、もう少し良いアジャストができないかと考えていましたが、ようやく頸椎の固定が可能になった枕を開発することに成功しました。
これにて治療すると頸部筋群がルーズパックポジション(LCC)になり、そこから解剖学矯正法や鍼治療で椎間関節を治療すると、より一層目的の場所、目的の椎間関節へ届きやすくなりました。
頸椎椎間板ヘルニアの患者さんは、ヘルニアがこれ以上悪化しないように、頚椎の筋肉が過緊張になり首が動かないようにブロックします。
これは生理的な反応で致し方なく、その状態で鍼や矯正をしても効果が出にくいのです。
頸部の深層筋までの緊張を取った上で、患部へ治療が届くことが重要となります。
この枕を使うと簡単に可能になったので、今まで改善が期待できなかった重い症状の方も良くなる可能性が出てきました。