結果を出す手技療法のパイオニア

両手母指CM関節症の60代女性 手術を提案されるが当院の手技に期待し来院されました

遠方からの患者さんです。東京都からお越し下さいました。

宿泊され、2日間の日程です。

自動車を、ご主人の運転で、5.6時間かけて来院されました。

お母さんは忙しい

お母さんなので忙しいですし、痛みも我慢して日々働いています。

色々段取りを付けられて、来院の運びとなりました。

初検時、「治療に来られたのも縁ですね」と言われて、私も母指CM関節症への治療は得意ですが、最近はつくづくそのように感じています。

機縁がつながらないと治しようがありません。

当院の治療で、効果が出れば数ヶ月から数年で改善しますし、無効なら手術を検討する必要になります。

ホームページを見られて、数々の母指CM関節症の治療例で、腰や首が関連している記事にピンと来たそうです。

ご自身も、腰や首が調子悪いと、母指CM関節の痛みが強くなるからだそうです。

典型的な関連痛の症状です。

関連痛の存在、改変引用:Dermatome (anatomy) – Wikipedia

来院までの経過

発病は、7.8年前です。

当初、整形外科を受診し、ステロイド注射をして貰ったら劇的に改善して治った気でいたそうです。

しかし、やはり痛みもぶり返して来て、何回か注射をしたら段々効かなくなり、結局、全く効かなくなって止めたそうです。

ステロイド注射は行っても、2.3回までです。

その後、仕事で剪定ばさみを使う頻度が高くなり、ここで一気に悪化したそうです。

整形外科には、母指CM関節症の手術も日帰りでできますし、どうですかと言われたそうです。但し、復帰まで2.3ヶ月必要ですが。

初検の状態

両手の母指CM関節症、首の痛み、腰の痛み、右坐骨神経痛、右足首の動きが悪いです。

満身創痍です。

仙腸関節ストレステストも両方ともに陽性です。

母指CM関節は触るだけで痛みが出ます。

ざっと治療の流れを説明して、早速取りかかります。

治療内容

1回で最大限の治療効果を出すために、これだけの治療が必要になります。

  • 母指CM関節自体の抗炎症
  • 外側脊髄視床路への神経促通
  • 関連する脊椎椎間関節や仙腸関節の副運動の可動性回復
  • 患部の血流改善と上肢筋群の筋力向上
  • 独自サポーターの巻き方の習得
  • 自己チクチク法の習得
  • 正しいストレッチの習得

使用する治療法

  • 微弱電気通電
  • 母指CM関節症用専用鍼治療
  • 解剖運動学に基づく矯正法
  • パーマー式カイロプラクティック
  • アクティベーター療法
  • チクチク療法(長田式無血刺絡療法)
  • 加圧リハビリ(医療目的加圧トレーニング)

チクチク療法だけ痛みを伴います。

チクチク療法は専用治具を購入して頂き、ご自宅で日々行うようにします。これが効果的で、痛み止めより効きます。

初日

鍼治療は初めてでしたので、5.6社の鍼灸針の中から、太さや長さや針先を吟味して行いました。

母指CM関節症用の鍼治療も年々進化して、ますます効果が出るようになってきています。

感覚が鋭いのか、鍼が凄く効く感じがすると言われます。

仙腸関節の可動性不良もあったの、矯正法マニピュレーションを行い正常になりました。股関節の引っかかりも解消できました。

腰椎4/5番、胸椎1/2番に固定化フィクセーションが存在します。

2日目

初日に右坐骨神経痛を治療で攻めすぎたのか、治療後、散歩のときに足が抜けそうなくらいだるくなったそうです。夜間痛も出たそうです。

これは、今まで痛みをかばい痛くないようにしていた患部に、急激に血流が良くなると起きる現象です。通常は1回しか起きませんが、悪いほど何回か出ます。

2回目の問診では、母指CM関節の痛みは仕事をしていないから痛みも少ないし、当院特製サポーターが良く効いている感じがしますと。

初日と同じ治療ですが、既に腰の捻れは改善されていましたし、上部胸椎の捻れも改善されています。

1回の治療での効果としては吉です。

患者さんが、だるさが出ても良いから、母指CM関節症と一緒に坐骨神経痛の治療をお願いしますと言われましたので、初日と違ったアプローチで効くように治療しました。

全ての治療が終了し、初日に勉強したリハビリの分からない点を学習をし直したり、質疑応答を行いました。

母指CM関節症サポーターの考え

当院特製サポーターは概ね好評ですが、治療時にしか販売しません。

今回の患者さんも、整形外科で作成した装具をされていました。久しぶりに出来の良い装具を見ました。

患者さんが「手の状態が日々違うから、このサポーターでは上手くいかないんですよ」と。

骨折なら、そのような装具で良いのかもしれませんが、使いながら固定するのは凄く難しい事なのです。

手の状態は、朝のむくみから始まり、日々コンディション調子が違うのは事実です。

そこで、微妙な調整ができるサポーターが欲しいのですが、市販や装具では実現されていないのです。

手は、簡単な動作といいつつも、本当に繊細な作業を行いますので、相応した微妙な調整を可能にしたのが、当院特製サポーターなのです。

後日、感想を頂きました

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この記事を書いた人

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村坂 克之

小又接骨院・鍼灸院の院長です。鍼師、灸師、柔道整復師の国家資格にて治療を行っています。屋号の小又(こまた)は、先祖の小谷屋亦治郎(亦=又)に由来します。親指シフトユーザー。
詳しくは院長略歴をご覧下さい。