結果を出す手技療法のパイオニア

下を向けない強度のぎっくり腰を連続で起こした60代女性 小田博久博士ドライニードル理論を使い動けるように

町内の人足で出掛けようと長靴を履こうとしたらギクッと痛めたそうです。

家族の運転で乗せられて、へっぴり腰で来院です。典型的なギックリ腰です。

軽いのは、解剖運動学に基づく矯正法マニピュレーションで対応しますが、今回は患部の炎症が強く矯正法では対応できません。

よって鍼を使います。

治療で下を向けるようになり、患者さんは喜んで帰られました。2日間連続で治療して、コルセットを装着すればまあまあ大丈夫になりました。

再負傷

ところが3日目に来院したときに、作業が捗り調子に乗って下を向いた途端に、元に戻って激痛なんですと来院されました。

治りかけの再負傷は、通常の倍以上期間が必要になります。どうしたものでしょうか?

今迄は、もう直ぐは治りませんからボチボチになりますと説得して治療することになりますが、ふと、ある先生の論文を思い出しましたので、それに基づき治療を開始することします。

このようなひらめきが時々あるので助かります。

鍼治療にマイクロカレント微弱電気の陰極(マイナス)を使います。周波数も吟味します。周波数は当院独自です。

現在は双極(プラスマイナスが交互に流れる)が主流になっていますから、陰極通電が可能な器械を探した方が良いですが、無ければ仕方ありません。双極の器械を使用します。

波形も矩形波(くけいは)=方形波のが効果的で、所有の器械はその波形が出せます。

治療を終了したら、腰椎4番から仙骨3番まで異常緊張を起こしていた多裂筋が元に戻っています。信じられませんでした。

今までは数日から1週間必要で、患者さん体力次第で良くなっていたのに、凄い効果です。

この方法は麻酔薬以上の効果を発揮すると書いて有りましたが、それ以上で本当でした。

患者さんは、半分スキップして帰られました。さすがに3回目のギックリがあると大変ですから、仕事もちょっと休んで、以後気をつけますと。

その先生の論文では、諸外国では既にドライニードル治療は普及しているけど手技は下手だと。日本人がやればもっと効果がでるのにと言われています。

確かにドライニードルのYouTubeなどを見ると、外人は不器用だなと思いました。

当院では、マイクロカレント微弱電気治療器を7台所有していまして、本当に役立ち良かったです。

これの唯一の欠点は、気持ち良くも無くて殆ど電気を感じない点ですが、症状自体をしっかり治す事が可能になります。

マイクロカレント微弱電気治療は、オリンピックスポーツ選手などの負傷からの回復へは標準治療となっています。

後日談

この治療で殆ど痛みが取れたそうです。

参考文献

医道の日本 Vol.74 2015年12月号
Trigger Point Acupuncture
ドライニードルに対する考察と私の臨床/小田博久医学博士、薬剤師、鍼灸師

月刊 医道の日本 2015年12月号 | 医道の日本社(公式ショッピングサイト)鍼灸・医療用具の通信販売

この記事を書いた人

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村坂 克之

小又接骨院・鍼灸院の院長です。柔道整復師、鍼灸師の国家資格にて施術を行っています。屋号の小又(こまた)は、先祖の小谷屋亦治郎(亦=又)に由来します。親指シフトユーザー。
詳しくは院長略歴をご覧下さい。