結果を出す手技療法のパイオニア

変形性腰椎症と坐骨神経痛の75歳男性 体を反らすと太もも前面に激痛が走る

以前より、調子が悪くなられると治療に来られます。

過去に坐骨神経痛となり、症状緩和の為に現在もリリカを服用されているそうです。

今回、無理をしたら反対側の足に坐骨神経痛が出て、体を動かすと激痛が走る状態になりました。

その状態こそ、整形外科学テストのKempテスト(Kemp’s test)になります。

Kempテスト – Google 検索

引用:日本腰痛会誌・11 巻1 号・2005 年9 月

テストで大腿部(太もも)前方に痺れと痛みが出るので、後方に出現する症状よりタチが悪いです。

症状としては脊柱管狭窄症になっています。

治療

早速、来院されました。

いつものように、巨鍼を用いた鍼治療行いましたが全く変化がありません。

数回に渡り行いましたが変化が出ません。

解剖運動学に基づく関節の矯正も行いましたがこれにも反応しません。

このような場合は、1ヶ月以上症状の改善に時間がかかる場合が多いので、そのように患者さんへ伝えます。

ここまでは、今までの治療の流れでしたが、現在はようやく改善する方法が見つかりました。

自律神経のバランス

早速、自律神経のバランスを整える治療を行いました。交感神経の害を取り除きます。

2.3回は変化が出ませんでしたが、その後みるみる状態が改善し、その後数回の治療で80%の症状が改善しました。

この患者さんのように、長年痛みを記憶してしまった状態ですと、他の病状が新たに発症しても、それを慢性的に悪い状態として自律神経か記憶する傾向があるようです。

自律神経のバランス、特に交感神経の害を中和するということが大切だということを認識しました。

患者さんは、変化が無ければリリカの量を増やして貰おうかと言われていましたが(以前増量して症状が治まった経験有り)、今回は増量する事にはなりませんでした。

今後、脊柱管狭窄症にも効果が出ると期待できますが、やはり神経の変性が完成すると何も効果が出なくなるので、早期から治療は大切です。

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村坂 克之

小又接骨院・鍼灸院の院長です。鍼師、灸師、柔道整復師の国家資格にて治療を行っています。屋号の小又(こまた)は、先祖の小谷屋亦治郎(亦=又)に由来します。親指シフトユーザー。
詳しくは院長略歴をご覧下さい。