結果を出す手技療法のパイオニア

低周波・中周波・高周波を用いた治療器 接続コードや導子で治療効果も当然変わります

物理治療器の開発者と懇談する機会がありました。

それぞれの周波数の定義

  • 低周波は0,1Hz~1,000Hz
    電気治療の基礎になります。この周波数が除痛効果を生みます。
  • 中周波は1,000Hz~10,000Hz
    低周波の効果を引き出すために皮膚抵抗を弱める周波数です。干渉波はこの周波数帯を用い電位差で低周波効果を出します。
  • 高周波は10,000Hz以上
    低周波の効果を引き出すために皮膚抵抗を弱める周波数です。

良い波形でも

担当者は、器械自体の出力が良い波形でも、最終的に皮膚に到達する時点で波形が変わってしまう機種が多いと嘆いておられました。

周波数より、こちらが問題なようです。

吸引導子

今流行りの吸引導子は、吸引時に皮膚面がうっ血して、そこで電流の停滞も起きてしまうそうです。その結果深部への電流の到達がなく、表面しか電流が流れなく効果が少ないことが多いそうです。パンフレットのような能書き道理にはなっていないそうです。

このメーカーも、最近ようやくそれを気づいて、吸引導子を止める方向になってきたそうです。

しかし、取り付けが簡単なので利便性はありますので、今後も吸引導子の機種は生き残るとは思います。

導線の問題

もう一点は、器械から良い周波数で良い波形で出力が行われても、接続コードがステンレスであるために最終波形が変わってしまう場合が多いそうです。

本来、銅線が一番電気抵抗が少ないんですが、欠点として断線するとこが多いのです。メンテナンス上、切れないようにするために、徐々にステンレスを使うようになってきた実情はあります。

これも同じく気づいたメーカーは、導線をステンレスから銅線に切り替えているそうです。

銅線に切り替えると当然断線や腐蝕する可能性が高まりメンテナンスのコストもかかりますが、それと引き換えに治療効果が上がるので、結局良い結果を生み出すと思います。

当院では

全て銅線を使用し吸引導子は使用していません。同じ通電でも良く効くと言われるのはこれが一因です。他の要因は、もともとの波形が違う面もあります。

開発した最新の治療器が良い治療結果を生み出すとは限らず、治療機器も年々進化はしていますが、PDCAサイクルで検証して、新しいのがまた良くないということが分かれば、以前の形式に戻すということも大切な考えだと思います。

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村坂 克之

小又接骨院・鍼灸院の院長です。柔道整復師、鍼灸師の国家資格にて施術を行っています。屋号の小又(こまた)は、先祖の小谷屋亦治郎(亦=又)に由来します。親指シフトユーザー。
詳しくは院長略歴をご覧下さい。