村上宥快和尚さん(大正7年10月8日〜平成3年3月12日・享年72歳)のお話をまとめました。
子育てについて
現代、子育ては、お母さんが子供たちに慈悲や愛を与えないために不調和な条件なのです。
情緒不安定、ノイローゼ、アレルギー、登校拒否、こういうことは、世の中に一杯出てきていますが、私たちはやがて子孫に残した肉体を借りて、再び地上界に出て来なくてはならないのです。
目先のことではないのです。私たちが子供を育てることは、慈悲や愛の心を豊かに育てることなのです。
子育てを簡単に考えている人が多いのですが、それは大変な間違いです。
来世は、その肉体を借りて、転生輪廻という条件のもとに、この世に出て来なくてはならないのです。
現在のように、年端も行かない子供が起こす殺人事件などは、心という条件を教えない家庭なのです。ただ、物質、経済だけしか教えていないのです。
だから子供を育てる場合には、慈悲や愛を育まなければならないのです。
妬み、恨み、愚痴、怒り、葛藤、闘争という、こういう心、自我意識やエゴを持たせないような条件を、子供たちに教えないといけないのです。
やはり、子供は親の鏡です。
まず子供を育てる場合、自分の心を直すことなのです。自分の心を直さないと、子供は、それに随従してきません。
子供は、自分が生んだと思っているところに間違いがあるのです。
あの世で約束する時には、男性は42才、女性は33才という条件にて、この意識の乗り舟である肉体を与えますという約束を持って、親子の縁をあの世で仕組んでくるのです。
この世に生まれでで肉体ができたから、人間の心が生まれ出てきたのではないのです。
その証拠には、悪阻という条件があります。
なぜ悪阻が起きるのでしょうか。お母さんが妊娠した時に、お母さん自身の意識と子供さんの意識があります。
子供の意識は、あの世から出てくる時には綺麗になっています。ここで葛藤が起きるのです。
お母さん自身に、我慢、妬み、愚痴、怒り、葛藤、闘争という心でいますと、悪阻というものが酷くなるのです。
まず胎教とは、自分自身の心を修正する条件があるのです。お腹の子供に行うのではないのです。
現在は心臓移植があります。医者も重度の心室や心房の中隔欠損症の場合は、最後は移植を推奨します。
病気をした時には、病気をする原因があります。赤ん坊の心臓に穴が開いていたという条件は、誰が悪いかといいますと、親自身の心を反省する材料になっているのです。
ですから、どんなことがあろうとも自分が反省に乗せてみて意識に間違いがあれば、それを修正していくのです。
修正した時には、例えば心臓の穴は直らなくても、それで地上界の魂の修行という条件には適っているのです。
私たちの意識は、腹を立てるとか、頭へ来るという条件が、心臓や、脳に影響を及ぼしているのです。
神から貰うエネルギーは、この光化学スモッグと同じなのです。
私たちの心の状態が、平静でない場合にはエネルギーは不完全燃焼を起こします。
その不完全燃焼を起こしたものを、毎晩、あの世へ行って、神からエネルギー・パワーが直射されます。ここで光化学スモッグと、全く同じ条件が起こってくるのです。
それが朝になり、意識が再び体内に入ります。
その条件が続くと今度は肉体まで侵されてきます。この炭酸ガス地帯になったところに、病原菌、細菌、炎症性菌類、こういうものが付着して、そこで繁殖するのです。
これが発病の条件なのです。
ですから、どこまでいっても地上界は、自分で反省をしてエゴや執着を直していくことが、子供を育てる上においては一番重要なことです。
子供を見て、自分の欠点を知るなり、子供に正しい心を見せて生活をしていれば、子供がどんな不良になっても、必ず親の手元に帰ってきます。
それを実践することなく過保護にして、勉強さえしていれば、学問さえしていれば、あとは何でも良いという条件は間違いなのです。
子供に接するには、折檻(せっかん)するまでは至らなくても、厳しさという条件を親は持たなければなりません。このことが親の役柄なのです。
普段、自分が子供を放任していて、ケガや事故や問題を起こすのは、子供の心を、よく見てあげなさいという一つの証拠なのです。
地上界で起こる現象は、私たちの魂に警告を与えられるのです。
やはり、子供の心の教育をないがしろにしていると、現象を出されるのです。
地上界の魂の修行という原動力があるのです。まず自分の心を見ることです。
自分のエゴや執着というものを直せば、子供の心も段々に調和されてきます。
1989年(平成1年)6月6日 高山市文化会館講演会にて