通常、若年者に多い腰椎分離症による腰痛の症状は完治します。
腰椎分離自体を治すのなら運動は一旦中止になります。
今までは、分離の状態は治らないと考えられてきましたが、検査機器の発達により、治る場合が分かってきました。
その判断はCTやMRIの検査が必要になります。
「腰椎分離症・分離すべり症」|日本整形外科学会 症状・病気をしらべる
実情は
腰椎分離症があっても腰痛が出ない人もたくさんいますので、心配はいりません。
女性は加齢により、腰椎すべり症に移行する場合があります。
原因
小学生高学年、中学生からの体を反ったり、捻ったりのトレーニングが過度になると発症すると言われますが、原因は不明です。
好発部位
腰椎4、5番です。 骨折は両側、片側があります。
疲労骨折の一種
激しいトレーニングを行っているお子さんにに発症するのを鑑みると、疲労骨折と考えるのが妥当と思います。
この場合は運動の中止とコルセットでの固定が必要になります。
また、安静固定を行っても分離の腰椎が癒合しない場合もあります。
担当の整形外科の先生とよく相談をしましょう。スポーツに対する考え方は医師によってばらつきがあります。
医師によっては分離状態が回復する骨折状態と判断する場合があります。
当院の治療は
年代に合わせて治療を取捨選択します。
小学生
仮骨形成を促す電気治療
仙腸関節の解剖運動学矯正法
中学生
仮骨形成を促す電気治療
仙腸関節の解剖運動学矯正法
多裂筋の緊張が強いなら鍼治療
高校生
仮骨形成を促す電気治療
仙腸関節の解剖運動学矯正法
多裂筋の緊張が強いなら鍼治療
下肢の筋力低下を防止するために加圧リハビリ
(高校生になると分離自体の癒合は難しいと考えます)
運動選手は
運動を継続すると腰椎の分離自体は癒合しなくなりますが、競技を優先する場合は仕方ないです。
分離があっても腰痛自体は治ります。