ぎっくり腰の患者さんです。
いつもは、数日我慢してれば治ったそうですが、今回、治りかけたときに大きなくしゃみをしたら、余計に痛くなったそうです。
そうなると、治るまで通常の2倍の時間を必要となることが多いのです。
ズボンを履くのがつらいそうです。この手の話は、腰痛患者さんあるあるです。
施術の流れ
単純な仙腸関節や腰仙関節由来なら直ぐ治ります。
元々の腰痛があり、そこにぎっくり腰をされたので改善度合が少し遅かったです。
患者さんは筋肉を痛めたのでは無く、椎間板症と言われる腰の椎間関節を痛めたので時間がかかりました。
普通に動けますが、中腰のある角度で激痛が出ます。
初回
初回は、当院独自の矯正法マニピュレーションを仙腸関節や腰仙関節へ行い、動作痛は改善して良くなりました。
解剖運動学に着目した独自の矯正法・マニピュレーションとは – 小又接骨院・鍼灸院(村坂克之)
2回目
2日目、通常は痛みが半分程度になるのが普通なのですが、まだ7割くらい動作痛があります。なぜだろう??
診ますと、SLR検査(下肢伸展挙上テスト)は正常ですが、軽い腰椎椎間板ヘルニアの軽度の症状です。
ぎっくり腰の後、くしゃみを気をつけて下さい。やるときは必ず腰を押さえてくしゃみをします。又は、コルセットを強く締めてくしゃみをして下さい。
これ以上こじれないように、鍼灸治療を行った方が良いと判断し実施しました。
患者さんは鍼灸療法が初体験だと、鍼嫌いにならないように慎重にかつ大胆に行います。
椎間関節の炎症を鎮めるために、3.5寸(長さ90ミリ)の鍼も使用しました。
鍼灸とは(独自の特殊鍼法) – 小又接骨院・鍼灸院(村坂克之)
施術後は腰の動きも楽になり、殆ど痛みは取れましたが、若干足やお尻へのしびれが残っています。
3回目
3回目、くしゃみが単発の事かと思っていたら、実は昔から毎朝出ると言われます。鼻炎のようです。
なんてこった!早く言ってよーーーー!
もう少し問診を詳しくするべきと反省しました。
2回目以後、就寝時までは凄く楽になったそうなのですが、3回目の朝で痛みが復活しました。
これで、ますます治るまでの日数が必要になります。
そうなると、起床時のくしゃみで腰痛を悪化させないように就寝時にコルセットの装着と、痛み止めの服用が必要になります。
痛み止めは手持ちのがあるとのことで、それを使用して頂きます。
4回目
一定の角度の強い痛みは消失しましたが、その時の鈍痛はまだあります。
耳介療法を使用します。
当院では通常の手順で改善しない場合に耳介療法を使用します。やはり腰部や臀部に反応があります。
耳介の1ミリ単位の反応ポイントがむくんでいます。人体は面白い反応があります。
5回目
耳介療法が奏功し軽快になり、痛み止めは不要になりました。
耳介を使うと即効性が出ることもありますが、患者さんの感受性の違いで当たり外れがあります。全く効かない人もいます。やってみないと分かりません。
症状は左の仙腸関節に強く、次回も左の坐骨の反応がありました。
お尻と太ももの後ろに違和感があります。
6回目
体幹に反応が出たので、ソマニクス®で対処します。
7回目
初めて、洗面台に手を着かずに歯磨きやうがいができたそうです。めでたし、めでたし。
まだまだ施術は必要ですが、中腰になれるようになってきたので、順次改善し完治までもう少しです。