村上宥快和尚さん【1918年(大正7年)10月8日〜1991年(平成3年)3月12日・享年72歳】のお話をまとめました。
経験を活かす
上杉謙信という人は、甲斐の国が塩攻めにあった時、さぞかし塩がなくては困るだろうということで、敵地の武田信玄の元へ塩を運んだということがあります。
私たちは、過去に、ABCD包囲網(アメリカ、イギリス、カナダ、オランダの国、を結ぶ線で日本を囲み、日本に対して経済封鎖を行ったこと。これを一つの機として、日本は第二次世界大戦に突入していった)というのがありました。兵糧攻めにするのは間違いです。
だから日本も、ABCD包囲網で兵糧攻めにあった体験を持っているから、今回のイラクに対する包囲網に加担するのではなくて、あなた方が自分の自我意識を通そうとすれば、こういう条件になるのだから、アメリカを挑発することは止めて欲しいと、日本の本当の真意を伝えなければいけないのです。
だてに体験したのではないのです。あの時は日本も経済封鎖を食らったのです。
だけど、ドイツやイタリアは、戦争する一つの目的として援助(日独伊三国同盟)をしてくれたのかもしれません。
しかし、心からの人間同士の調和があれば、イラクがクウェートを占領した時には、日本が行って、過去の経験を話せば説得性のあることなのです。
この行為ができないことは、私たち人間が本当の魂修行というものが、まだまだ不完全であるということなのです。
ですから日常生活においても、自分の経験したことを活かして生きていくのです。経験したことは説得性があるのです。
頭で考えたことは説得性がないのです。