村上宥快(むらかみゆうかい)和尚さん【1918年(大正7年)10月8日〜1991年(平成3年)3月12日・享年72歳】のお話をまとめました。
思うことの速さ
今から13年ほど前に上げられた、ボイジャー2号という米国の無人宇宙探査機が、太陽から2番目に遠い海王星という惑星へ行くのに人間の知能では12年かかっているのです。
私が子供の頃には、特急つばめが一番速い条件を持っていましたが、光年ということは当時の子供ではわからなかったのです。
私たちの心の速さは光年より速いのです。
憎んだ意識も、好きになった意識も、1秒間に900億キロという速度で走るのです。
E=MC²(光の速さをCとすれば、エネルギー(E)と質量(M)との間に関係が成立する)ということは、光の積であります。
思惟することには質量(M)が無いのではと思われるでしょうが、現在の科学で解明できていないだけです。
この光の積の速さは、900億キロメートル/秒もあるのです。これが思うことの速さです。
自分の心の中で思うくらい良いだろうと簡単に考え、悪いことを思っていれば地獄界を駆け巡るのです。良いことを思えば天上界を駆け巡るのです。
地獄界を駆け巡る想念は、最後には自分自身に帰ってきます。ですから人を呪えば穴二つというのです。
また、いわれなき悪の想念を受けても、自分自身に心の曇りが無かったら、その思いは念を発した本人へ帰ります。
ですから思うことは非常に大切なのです。