神奈川県からお越し下さいました。
コロナ禍の中、移動を車か電車か思案されたそうですが、電車を利用し前日入りされ、治療は2日間の日程です。
来院までの状態
お仕事は看護師さんです。手を酷使されています。
今年に入り悪化し、5月に地元の整形外科、7月に手の外科専門医を受診しました。
両手の母指CM関節症と右手のSTT関節症との診断です。
MRIの結果、右手のSTTには水が溜まっていて、CM関節症は脱臼は進んでいない状態だそうです。
手術する段階ではないとのことですが、希望なら関節固定術になると言われたそうです。
来院時の状態
母指CM関節症は、グレード2相当で、変形が少しある程度です。
CM関節の痛みは、右>左ですが、左手がスワンネック変形しています。痛みの少ない方が変形しているは不明です。
MRIでSTT関節に水が溜まっているとの事ですが、皮膚上からは軽度の腫れがあります。STT関節は代償性で悪化していますから、CM関節が安定するば消退すると思われます。
股関節の可動性は、やはり右>左で制限が少しあります。頚椎は可動性が少ない傾向です。地元ではストレートネックと言われているそうです。歪みはありません。
治療
当院規定の治療を行います。保険外治療となります。
現在、治療で自律神経の調節が可能になりましたので、これにより、患者さんの痛みに対する耐性が上がり、より良い状態を作り出せるようになりました。
自律神経の調整が必要なのは、患部が慢性状態(交感神経の興奮状態)になると、軽い痛みでも余計に痛く感じる脳の反応があるからなのです。
手術をして当初は痛みが無くなっているが、再び痛みが出現するのは交感神経の害に他なりません。
治療内容
1回で最大限の治療効果を出すために、これだけの治療が必要になります。
- 母指CM関節自体の抗炎症
- 損傷した組織修復
- 外側脊髄視床路への神経促通
- 関連する脊椎椎間関節や仙腸関節の副運動の可動性回復
- 新しく開発した腸腰筋治療
- 骨盤と肋骨の動的可動性の回復と立位体幹軸の修正
- 患部の悪玉活性酸素除去
- 患部の血流改善と上肢筋群の筋力向上
-
独自サポーターの巻き方の習得
- 自己チクチク法の習得
- 正しい村坂ストレッチ法の習得
使用する治療法
- 低周波通電/微弱電気通電
- 特殊電気鍼治療(独自開発)
- チクチク療法(長田式無血刺絡療法)
- 解剖運動学に基づく矯正法
- 村坂腸腰筋療法(仮)
- パーマー式カイロプラクティック
- アクティベーター療法
- リアライン療法
- 高濃度人工水素水浴
- 加圧リハビリ(医療目的加圧トレーニング)
チクチク療法だけ痛みを伴います。
経過
初日
股関節の開排運動も正常になり、頚椎の可動性も回復しました。
両手母指CMの状態も良くなりましたが、右手は無理をすると痛みが出やすいです。
2日目
初日の治療後、ホテルに到着後にペットボトルの蓋を開けられたそうです。サポーターを巻いていますがたいへん喜ばれました。2回目の挑戦は痛みが出たそうです。
左手のスワンネック変形も消失しています。
患者さんは、当院特製サポーターの効果に驚かれています。
村坂ストレッチ法もサポーターを装着し行うと関節面の矯正が行われ痛みが少なく実施できます。
感想
自己リハビリを2日間に渡り勉強されましたので、今後は自信を持って生活ができます。
やはり50代は治療効果が出やすいと考えますが、何歳になっても、変形が進んでも、関節の状態を正常へ持って行くと体は変化し、今までの痛みが減るのは確かなので、最後まであきらめないようにして下さい。
患者さんは、2日の治療終了後に「これで今後の生活に自信が持てます!」と言われました。