胸の打撲や骨折は「日にち薬」で治るのを待つしかありませんでした。
息をしても痛みが出るので本当に困ります。
高齢者は、負傷により肋間神経を刺激して、咳も誘発する場合もあって大変辛い思いをされます。
解説
肋骨骨折 – 25. 外傷と中毒 – MSDマニュアル家庭版
標準治療や経過は
レントゲン検査をして、痛み止めと固定のバストバンドの処方になります。
骨折も打撲も同じ痛みで経過もほぼ一緒です。
負傷後、10日前後に最大の痛みが来ます。これは避けようが無く我慢するしかしありません。
4週間くらいで改善します。改善度は患者さん自身の痛みの感受性によるので1週間前後差が出ます。
何をしても痛くないというのは2ヶ月くらいかかります。
本当に「日にち薬」なのです。
良くある質問
息もできないほど痛いんです
この痛みは、内臓を守るための人体の防御反応です。
他の部位ならそんなに痛みが出ない外力でも、胸の場合は凄く痛みを感じるようにできています。
咳が出て余計に痛いなら
原因が肋間神経への刺激からの咳なので、ひどいなら咳止めを処方してもらった方が良いです。
ズレてひっつかないんですか?
通常は、肋骨は折れても呼吸にて自然に矯正され元に戻ります。下位肋骨の場合は多少歪みがあっても年月で骨が矯正されます。
早く引っ付く為に何を食べれば良いですか?
食事は余り関係無いです。体重が減らないように、炭水化物、たんぱく質、脂肪をバランスよく食べましょう。サプリメントは必要ありません。
物理療法の効果は
残念ながら、いずれの電気治療も鍼治療も思ったほど効果が出ません。関係する胸肋関節の矯正も新鮮な症例では無効です。
長田式無血刺絡療法=チクチク療法が奏功します。
専用器具で体表支配神経へのアプローチをします。
鎮痛剤より効く印象で本当に驚きました。怖いくらい効きます。
経過中、負傷した場所には鋭い痛みは出なく、鈍い痛みになります。これも驚きです。
この治療法を行うと、ピーク時の痛みが出なく、痛み自体も早く消退します。
2021年後半からは、より効果的な治療法が判明したの新しい方法を行っています。
固定用バストバンドは早期に不要となる
高齢者は胸を締め付けると呼吸がしずらくなるので嫌がられます。
通常は強い痛みが出る間は装着しましょう。締め方が上手になった頃に治ります。
痛みか早く減少し、装着を早期に終了できるので、この治療法は本当に福音です。
参考書籍
デルマトーム図
体表支配神経の人体模型です。
機械の治療では治らないですね。