首を上に向かせると頸椎は動きます。
それはクラシックなカイロプラクティックの手技であり、所定の効果は出ます。しかし、もっと効果を出そうとすると、他の矯正法が必要となります。
むちうち損傷と同じ理屈
図のように上を向くと頸椎の可動性は広がります。
この時点で強い外力が加わるのがむちうち損傷です。
そのような方向性の時に椎間関節に引っかかりが出てくると異常を来してきます。何故なるかは不明です。
通常の矯正も同じ方向に行います。残念なことに矯正を必要とする関節面に力が正確に伝わらないのが従来からの問題点でした。
頸椎は腰椎と違い、正確さが一段と要求されますので、他の方法が必要でした。
首を伸展(上を向く)させると悪化も助長する場合が
めまいの治療は得意な疾患ですが、過度に上を向かせるとめまいを助長することがあります。
正常な人は、上を向くと頸椎が段階的に動いてきます。ところが首の疾患がある人は階段状に上手く動かないのです。
ストレートネックは原因にはならない
良くある話で、ストレートネックが○○の原因というのは短絡的な判断です。
ストレートな頸椎は太ってる痩せていると同じような体のタイプと思って下さい。悪い原因では無いのです。
問題なのは可動性です。
そこで考えられた前頚部矯正法
過去、MTS療法を発明された浦野先生を師事していて、その時代の治療法がヒントになりました。
頸椎も前からの矯正の方が正確で確実な矯正が可能です。後ろからの矯正と相俟って抜群の効果が出ます。
癒着化すなわちフィクセーション(fixation)を治します。ずれと言われるサブラクセーション(subluxation)ではありません。
頸椎の治療のポイントは、頸椎1、2、3、5番です。
顎のかみ合わせは頸椎3番です。
牽引しても良くならないのは
腰でも首でも牽引治療で良くならないのは、動いて欲しい椎間関節が動かず、正常な椎間関節ばかり動くのが原因です。
この牽引も手技で行い、正確に椎間関節を動かします。
特に深部の頚長筋をアジャストできるのはこのテクニックだけです。