45年の臨床経験|観察から原因を見極め結果に導く

「肩こり」は貼るだけのケアで改善する ― 最新研究から分かったこと

結論

肩や首のこりに悩む12人を対象にした研究で、皮膚に貼るタイプのケア用品を2週間使ってもらったところ、痛み・不快感・動かしにくさが大きく改善しました。さらに、首や肩の動く範囲(可動域)も広がりました。

強くもんだり押したりしなくても、やさしい皮膚への刺激だけで、体は変化するのです。

NHKでも取り上げられました。

「健康の大問題 解決SP」 | 東洋医学 ホントのチカラ | NHK

ソマニクス®は効果があるが、マッサージ習慣はなかなかやめられない

ソマニクス®を貼ると、強い揉みほぐしに慣れた人でも体は良くなります。しかし、ソマニクス®には「揉んでもらう気持ちよさ」がありません。そのため、マッサージをやめられない人が多いのが現実です。

半年ほど我慢してソマニクス®を続けていただくと、マッサージに頼らない生活に変わることができます。

どんな研究だったのか

この研究を行ったのは、東京都健康長寿医療センター研究所の渡辺信博先生のチームです。

対象になったのは、3か月以上、首や肩の不快感が続いている12人(27歳〜62歳、男性5人・女性7人)。

使ったのは、直径7ミリの丸いシールです。小さな突起(マイクロコーン)が、約180個ついています。このシールを、こりを感じる場所に2週間貼ってもらいました(最大8か所、1日12時間まで)。

なお、この研究で使われたケア用品は、「ソマレゾン」という商品名で市販されています(一般医療機器)。

当院では医家向けの、ソマレゾンヘム、ソマセプトミオを施術に活用しています。

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結果1:痛み・不快感・動かしにくさが、すべて改善

貼る前と後で、3つの項目を0〜10点で評価してもらいました。

項目貼る前(平均)2週間後(平均)
痛み約6.9点約2.3点
不快感約7.4点約2.3点
動かしにくさ約6.0点約2.2点

3つとも、大きく下がりました。もともと症状が強かった人ほど、改善も大きかったそうです。性別や年齢による差は見られませんでした。

結果2:首・肩・肩甲骨の動く範囲も広がった

首、肩関節、肩甲骨の動きを、12種類調べました。そのうち8種類で、可動域が広がりました。

特に分かりやすいのが、首を前に倒す動き(屈曲)です。貼る前は平均40度でしたが、2週間後には平均60度まで広がり、正常な範囲に届きました。

面白いのは、「痛みが減った量」と「可動域が広がった量」に、はっきりした関係が見られなかったことです。つまり、痛みが減ったから動きやすくなった、というだけではなさそうです。

なぜ動きやすくなるのか

渡辺先生によると、皮膚への穏やかな刺激が、自律神経の交感神経の働きを抑え、筋肉の緊張をやわらげている可能性があるそうです。筋肉が硬いと、関節の動きも制限されます。その硬さがゆるむことで、動かしやすくなったのではないか、という考え方です。

もちろん、筋肉への直接的な影響や血流の変化も関係しているかもしれません。メカニズムの解明は、今後の研究課題です。

この研究の限界(公平のために)

  • 「突起のないシール」との比較は行われていません。
  • 対象者は12人と、少人数です。
  • 関節炎など、炎症のある人は対象から除外されています。

とはいえ、貼るだけのシンプルなケアで、これだけの変化が確認されたことは、注目に値します。

まとめ

肩こりがあると、姿勢が悪くなったり、気分が沈んだりしがちです。強くもみたくなる気持ちも分かりますが、実は「やさしい刺激」の方が、体の仕組みに合っているのかもしれません。

こり始めのうちに、やさしいケアで整えていく。そんな習慣を、ぜひ試してみてください。


出典:日経Gooday「『肩こり』がマイルドな皮膚刺激で大きく改善 可動域も広がった」(2026/7/3、渡辺信博・柳本操)

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村坂 克之

小又接骨院・鍼灸院の院長です。鍼師、灸師、柔道整復師の国家資格にて治療を行っています。屋号の小又(こまた)は、先祖の小谷屋亦治郎(亦=又)に由来します。PC文字入力は親指シフト(orz配列)ユーザー。
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