長年、関節リウマチで療養されています。
他の疾患で息子さんが当院に通院され、しびれが改善したので、期待されて来院されました。
アクテムラを自己注射されいます。
解説:トシリズマブ(アクテムラ)は、ヒト化抗ヒトIL-6受容体モノクローナル抗体で、インターロイキン-6 の作用を抑制し免疫抑制効果を示す分子標的治療薬。関節リウマチ や全身型若年性特発性関節炎の治療に用いられます。
最新の関節リウマチ治療では、抗リウマチ薬メトトレキサート(リウマトレックス)などを早期に処方されるために、関節が変形する人は減っています。
関節は変形している
既に手足の指の関節が変形しています。
そのせいで指が握れません。食事はフォークで食べられていますが、手をグッと内がえしに捻るのは難しいそうです。
歩行は可能です。両膝は人工骨に置換にしています。
良くなりたい症状
手のしびれの改善。指がもう少し動くようになりたいと言われます。
しびれのお薬は出ていますが、全く効果が無いと言われます。
施術
脊柱は歪んでいませんが、頸椎には歪みがあります。
関節リウマチは陰虛なのでそれ用の鍼灸を行います。うつ伏せにはなれないので、左右の横向きで行います。
手足の指先はロウソクのように真っ白です。これは血流も悪くしびれも出るはずです。これがしびれの原因でもあります。
指先の血流を改善するため、刺絡療法を取り入れます。
2回目の施術前に指先や足先の状態を拝見したら、赤身が差してきています。年齢の割に良い反応です。
関節リウマチ自体は副交感神経の異常緊張がきっかけですが、患者さんは長年の投薬で交感神経の緊張状態になっていますので、それを緩めるような治療を行っていきます。
2回目の直後に「あっ少し楽になった、指が動く」と言われました。
回数は20~30回以上は必要になりますが、指は以前より動くようになるはずです。
余生を少しでも楽に過ごして頂きたいと思います。