姿勢は本人が持って生まれたタイプなので、太ってる痩せてる、身長が大きい小さいと同じように考えて良いと思います。
姿勢が良い悪いを判断しても、それが健康につながるとつながる事はありません。
さすがに、座って事務作業をノートパソコンに向かい8時間、スマホ閲覧に4時間では、体、特に首には負担がかかりますね。
疑問を持ったきっかけ
実際、治療施術でも、腰の曲がった高齢者は凄く健康な人が多いのは事実です。なぜなのでしょうか。
私が姿勢に対しての疑問を確信したのは、日本の心臓外科医の著名な先生がいまして、その先生はすごい猫背なんですが、世界有数の技術を持たれてます。
これを見てからは、能力と姿勢は別物で、ましては健康とも関係無いなと思うようになったのです。
親の姿勢に似ます
子供も年齢と共に、後ろ姿が親にそっくりになるのはどうしてなのでしょうか?
斜め後ろなどは本当にそっくりになります。
親などから引き継いだ体格があるので、それに基づく姿勢になるのは仕方ないことです。
治療現場では
患者さんの体、たとえば肩の筋肉で、利き手の方が動かす度合いが多いので柔らかいのは事実です。
利き手の肩甲骨の動きも多くて、結局、手の全長も違うようになるわけです。
重心が違いから足の太さも長さも違いますから、脚長差をもって骨盤がどうのこうのは、まず股関節の捻れを取らないと、脚長差の検査は違う結果になります。
和室の生活が多い日本人の場合は、股関節の捻れに必ず騙されます。
日本人の約80%の人は左足が軸足です。
股関節の捻れ理解してなく、バッコンバッコン、ドロップテーブルでドロップをしていても、矯正にはならないのです。
下手な術者はそれを知りません。やり過ぎて、せっせと仙腸関節や腰仙関節の過可動性を作っています。そうなると本当に治りが悪くなります。
人間は正確であり適当でもあり
聞く話では、自動車工場の生産ラインでは、物を置く位置を0.01ミリ単位で動かして生産効率を考えるそうです。
人間の体はそのように杓子定規に考えてはいけません。効率では生きていません。
利き腕に始まり、テレビの見える位置から、お手洗いでトイレットペーパーを取る手の位置も違いますし、そういう手の使い方で左右の歪みというのが出てきます。
現在当院では行っていませんが、生活の体の捻れに着目したのが磯谷療法です。これは股関節の捻れを取る日本の素晴らしい技術です。
生活スタイルが捻れていても、健康で生きていくことが可能なので、人間の能力はすごいと思うべきだと思います。
痛みが無くなれば姿勢は自然に良くなる
私のように腰部の疾患があると、腰椎の変形から体の捻れからあり、足の長さの左右差はありますが、それで姿勢の異常だから治しましょうでは、加齢と異常をごっちゃにしてはダメだと思います。
患者さんでも、痛みが無くなれば、勝手に姿勢は良くなりますから、検査は不要と考えます。
産後の骨盤矯正と同じで騙されないようにして下さい。