結果を出す手技療法のパイオニア

母指CM関節症の70代男性 2日間の治療で若干改善 今後の自己リハビリで治していきます

遠方からお越し下さいました。兵庫県から来院されました。

車で早朝出発され午後2時頃到着され、宿泊して2日間の治療日程です。

症状

76歳男性。左親指の母指CM関節症、右手首の下橈尺関節炎です。

レントゲン結果を持参されましたが、両方共、関節の変形と骨棘が認められました。

問診で、どうも右手首の関節痛がきっかけで、左の母指CM関節症を発症した模様です。よく診ると、右手の外返し(手のひらを上にする)動作が痛みます。

テニスを何十年もやっておられて、その影響か、右手首の関節炎になったようです。

初検(診察)

予想通り、手首の関節炎のあるほうの手が全く反りません。指がカチカチです。

反対側の母指CM関節症の方が指や関節が柔らかいです。外見上の変形は少しだけあります。

股関節の仙腸関節ストレステストでは、やはり右の手首側の仙腸関節が引っかかりがあります。

仙腸関節への解剖運動学矯正法で回復させます。

右側の仙腸関節や上位胸椎の可動性を改善する事により、手首や母指の痛みが軽減します。

治療

2日間に渡り行います。

1回で最大限の治療効果を出すために、これだけの治療が必要になります。

  • 母指CM関節自体の抗炎症
  • 外側脊髄視床路への神経促通
  • 関連する脊椎椎間関節や仙腸関節の副運動の可動性回復
  • 患部の血流改善と上肢筋群の筋力向上
  • 独自サポーターの巻き方の習得
  • 自己チクチク法の習得
  • 正しいストレッチの習得

使用する治療法

  • 微弱マイクロカレント電気通電
  • 母指CM関節症用専用鍼治療(下橈尺関節炎も同じ理論で治療)
  • 解剖運動学に基づく矯正法マニュピュレーション
  • パーマー式カイロプラクティック
  • アクティベーター療法
  • チクチク療法(長田式無血刺絡療法)
  • 加圧リハビリ(医療目的加圧トレーニング)

チクチク療法だけ痛みを伴います。

治療内容も必要性が少ないものは、治療費用を抑えるために廃止しています。

1日目

頸椎も変形性の変化があり、これが手の症状を痛くしていた1つの原因と判明しました。

治療終了後、指の柔軟性が全く無かったので、それを改善するストレッチ方法をしっかり学んで頂きました。

2日目

前日の手関節や親指の腫れは減少していましたが、患者さんはそんなに変化が無いし分からないと言われます。

1日目と同じ治療ですが、前日、矯正で変化が出にくかった頸椎と胸椎をしっかりやります。

ストレッチの復習したときに、前日より痛みが軽減したのを確認されました。

結果

現在、矯正の反応が悪い高齢者でも、鍼灸で神経の流れを賦活することが可能になりましたから、1回治療を受けるだけでも、良くなる方向へ体が変化します。

治療は、良い方向への弾みを付けることが大切なのです。

今回の患者さんは、問題にされていなかった手首の関節炎が母指CM関節症を引き起こしていた原因だったのが分かり、驚かれたと同時に喜ばれました。

変形性の問題のある頸椎や胸椎へは、ご自身でチクチク療法ができませんから、奥様に学んで頂き行うようにお願いしました。

チクチク療法は、奥様の膝関節炎にも使えますから、重ねて喜ばれました。

患者さんは、テニスが生き甲斐なので、手の症状の改善と今後の足腰の不安を解消するために、加圧C3の購入も検討されるそうです。

豊かな老後は、筋肉と血管の柔軟性で実現します。血管の柔軟性が大切なのが一般にはまだ知られていません。

加圧C3の値段は高価ですが、その価格に見合う効果があります。

これを実現する、加圧トレーニング®と加圧リハビリ®を自宅で行うことが豊かな老後になります。

この記事を書いた人

アバター画像

村坂 克之

小又接骨院・鍼灸院の院長です。柔道整復師、鍼灸師の国家資格にて施術を行っています。屋号の小又(こまた)は、先祖の小谷屋亦治郎(亦=又)に由来します。親指シフトユーザー。
詳しくは院長略歴をご覧下さい。