69歳女性です。
整形外科へ通院され、膝の関節水腫の治療(水を抜く)を受けられていました。
そのを継続するのが不安になり来院されました。
関節の水を抜いてもクセにはなりませんが、病態や経過の解説などが不足していると想像します。
来院されてから1回も水を抜く事無く良好となりました。
滑膜の炎症を改善する
関節リウマチでは必須事項ですが、通常の関節炎でも同じ考えが必要となります。
それをお薬で実現するのではなく、物理療法で実現します。
今までは鍼治療や手技治療で対応していましたが、一時的に効果で有り、根本的な解決には至りませんでした。
この度、その炎症を消退される刺激が判明し利用しています。
これより、治療は侵襲することなく安全に行うことが可能となりました。
関節水腫には水素水浴が有効
当院の臨床では、膝の関節水腫(水が溜まる)には大変有効です。
今回の患者さんのように、加齢による関節水腫には週1回の高濃度人工水素水浴が必要になります。
翌日は水腫は半減しますが、炎症がありますから再び溜まるのを繰り返します。
難治性でも約1ヶ月で消退します。
変形性膝関節症はどこまで良くなるのか
骨自体の変形がありますので、この治療でもどこまで改善するかは未知数ですが、今までの治療で一番成績が良いです。
滑膜の炎症が引くと、目に見えて関節の形が改善してきます。大変驚きます。
年齢が若いほど改善すると思われます。
跛行(びっこ)はクセから
当初、膝の痛みを庇うために跛行(びっこ)されていました。
そのクセが中殿筋の片足で立つ能力を低下させてしまいました。改善には努力が必要となります。
クセを治すのは大変ですが、中殿筋や大腿筋膜張筋の訓練を行います。
ヒアルロン酸の注射はプラトーとしては有効ですが、治すのには貢献していないと私は考えています。
中殿筋
大腿筋膜張筋