米国整形外科学会(AAOS)2013年ガイドライン、変形性膝関節症に関節内ヒアルロン酸注射は推奨されていませんが日本は?

日本はアメリカの治療を追従しています。機械翻訳を使っておかしいところは手作業で翻訳してみました。

AAOS2013年ガイドラインから標準治療を読み解くと(私見)

  • 炎症がひどい場合はステロイドの注射
     (但し関節内軟骨の破壊の可能性も高まる、期間のさじ加減が医者の上手い下手の分かれ道)
  • 基本は体重5%の減量
     (太っちょは痩せろ!=自戒もこめて)
  • 膝への衝撃を減らして有酸素運動をする
     (自転車やトレッドミルによる運動)
  • アセトアミノフェン(カロナールなど)を主体に非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)を使って痛みをコントロールする。
     (但し腎臓や肝臓に負担がかかるので頓服の使用が望ましい)
     (アセトアミノフェン(カロナール)が腎臓への負担は少ないけど効きが弱い傾向)

ヒアルロン酸注射は継続しても効果は確認できないし、継続することによって関節内感染や異物反応(アレルギー反応)がいつ起きるか分からないので漫然と使うのは止めるべきと私は考えます。
心ある整形外科の先生はヒアルロン酸注射はあまり実施されなくなってきています。
私も膝PF軟骨欠損でヒアルロン酸注射の凄さは体験していますが、特に高齢者に漫然と実施するのは??です。

米国整形外科学会(AAOS)2013年ガイドラインには

  • グルコサミンやコンドロイチンの効果を否定しています。
    (未だに軟骨成分とかカモフラージュしてグルコサミンやコンドロイチンを販売している業者がいるので不安を感じます)
  • インソール(靴の底敷)も変形性関節症には推奨されていません。
    (昔、インソールも取り組みましたが土台が良くならないと結局効きません)
  • 鍼治療も流行しているが効果は不明としています。
    (鍼は治療の感受性に差がありすぎて効く効かないがハッキリ別れます)

標準治療で改善しないなら

当院での変形性関節症の治療です。
確かに変形性関節症には鍼治療は余り効きません。
外側脊髄視床路への忌避刺激治療が消炎鎮痛剤以上の効果があります。
加圧リハビリで弱った大腿四頭筋を強化します。
以上の治療で驚くほど改善します。関節水腫(膝の水)は速やかに消失します。
この治療の素晴らしいのは患部が良好な状態で保たれ悪化しにくくなることです。

 
米国整形外科学会(AAOS)2013年ガイドラインの翻訳を掲載します。
AAOS Online Newsroom | AAOS Releases Revised Clinical Practice Guideline for Osteoarthritis of the Knee

AAOSは膝の骨関節炎のための改訂された臨床プラクティスガイドラインを発表(2013年6月4日)

関節内ヒアルロン酸はもはや推奨されず、アセトアミノフェンの推奨用量は減少した

ローズモント (米国イリノイ州ローズモント) – 米国整形外科学会(AAOS)は最近、変形性関節症の治療に関する改訂された臨床実践ガイドライン(CPG)を発表し、2つの重要な変化に対応した。
2009 CPGで提供された残りの推奨事項のほとんどは変更されいない。
CPG はスタンドアロンの文書ではなく、プライマリケア医と整形外科医の両方にとって参考となるツールとなる。

元のガイドラインとこの改訂版は、膝関節置換手術(TKA)より侵襲性の低い治療法のみを含むように開発された。
変形性関節症(OA)は、特に何年もの使用後に体内の関節に影響を及ぼす可能性がある一般的な状態である。
それはまた、 “摩擦による関節軟骨消耗が原因の関節炎”として知られており、最も一般的には65歳以上の人々に発生する。
約3,300万人のアメリカ人が骨関節炎の影響を受けており、それは身体障害の主要な原因である。

2009年CPGと異なる2013年ガイドラインで推奨される2つの主な変更点は次のとおり。

  • アセトアミノフェン:推奨用量は1日4,000 mgから3,000 mgに減少した。これは、特にOA患者のためのAAOSによって行われた変更ではなく、アセトアミノフェンを使用する個人のために2009年以来FDA(アメリカ食品医薬品局)によって行われた全体的な変更である。
    * 関節内ヒアルロン酸(HA):関節内ヒアルロン酸は、膝の変形性関節症患者の治療方法として推奨されなくなった。2009年のガイドラインの見直しは、この治療方法に関して決定的なものではなかった。

「14の研究で関節内ヒアルロン酸注射が評価されました」とMBAのDavid S. Jevsevar医師は述べている。
臨床実践ガイドラインの策定を監督するAAOSエビデンスベースプラクティス委員会委員長は次のように述べている。
いくつかの個別の研究で統計的に有意な治療効果が認められたが、メタアナリシスで併用すると、臨床的に重要な改善閾値を満たしていなかった。

改訂されたガイドラインに残っているその他の重要な推奨事項は次のとおり。

  • 変形性関節症の症状のみを表示し、他の問題(例えば、遊離体または半月板の裂傷)を示さない患者は、関節鏡洗浄を施すべきではない。
  • 体格指数(またはBMI)が25を超える患者は、体重の5%以上減らすべきである。
  • 患者は、低インパクトの有酸素運動への参加を開始または増加させるべきである。

ユタ州セントジョージの整形外科医でもあるDr. Jevsevarは次のように述べている。
「患者が自分の痛みを軽減し、健康を向上させる最善の方法の一つは積極的なものです。」例えば、患者が太りすぎの場合は体重を減らすことは、おそらく、膝の変形性関節症の進行を遅らせるために行うことができる最も良いことである。

AAOS作業グループは、膝の症候性OAを有する患者に、(この治療に対する禁忌がない限り)疼痛のために以下の鎮痛薬の1つを投与することを示唆している。

  • アセトアミノフェン(1日3,000 mg以下)
  • 短期間の疼痛緩和のために、関節内コルチコステロイド
  • 非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)

AAOS作業グループは以下の処置を推奨できません:

  • カスタム作られた横ウェッジインソール
  • グルコサミンおよび/またはコンドロイチン硫酸または塩酸塩
  • 針洗浄(生理食塩水の注入による関節の吸引)

さらに、また、鍼治療は人気の高まりを続けているが、膝OAの患者でその使用が効果のある証拠はない。

利用可能な研究の不足のため、CPGは、ブレース、成長因子注射および/または血小板が豊富な血漿の使用を推奨または拒否することができない。

変形性膝関節症のための多くの治療法の選択肢があるとJevsevar博士は語った。
しかし、すべてが有効ではない。結果はまだ確定していないので、より多くのより良いテストが必要である。
したがって、膝の問題を経験している場合、最善のアドバイスは、医師と整形外科医と緊密に協力して、最良の治療法を開発することである。

すべてのサポート文書およびワークグループの開示とともに完全なガイドラインは、AAOSのWebサイトで入手できる。
Guidelines/Treatment of Osteoarthritis (OA) of the Knee

AAOSエビデンスに基づく臨床実践ガイドラインの詳細
このガイドラインは、診療の質と有効性を向上させるために、臨床医が治療決定を導くための教育ツールである。
このガイドラインは、すべてのケア方法を含むか、または同じ結果を得ることに合理的に関わるケアの方法を除外するものとして解釈されるべきではない。
特定の処置または処置に関する決定は、患者が提示するすべての状況、地域または施設に特有のニーズおよび資源、および提供者の臨床的判断に照らして行われなければならない。

 

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この記事を書いた人

村坂 克之

村坂 克之

村坂療法の創始者、小又(こまた)接骨院院長です。
国家資格である柔道整復師、鍼灸師にて、科学的根拠(evidence)の西洋医学と実証経験の東洋医学の調和を図り治療に当たっています。
実証経験とは症例(n=1)の積み重ねのことです。
特に手技治療においては臨床の蓄積が治療成績につながります。
通常の治療で改善しない人、検査が異常無しでも症状がある人、手術を検討されている人、手術後の後遺症でお悩みの人は、どうぞご相談下さい。
手術の選択する場合でも、事前に治療や独自リハビリなど行うことにより術後の結果が良くなっている症例も多いです。
施す治療に100%の正解はありませんが、お力になれば幸いです。