米国KAATSU®GLOBAL社のYouTubeに佐藤先生が出演され、仕組みや効果を出すトレーニング方法を解説されています。
KAATSU®はBFR(Blood Flow Restriction)市場を確立し、世界をリードしています。
バックグラウンドは日本語ですがメイン音声が英語なので要約を翻訳しました。
佐藤医学博士が加圧トレーニング®の効果を語る
1. 寒冷環境での血管収縮と温熱効果について
– 極寒環境(-17〜-20℃)では毛細血管が収縮し、手指の動きや発話が困難になる
– 温浴後は血管が拡張し、血液循環が改善され機能が回復する
– これは加圧トレーニング®で得られる効果の一つと同じ
2. IGF-1(インスリン様成長因子1)の重要性
– 加圧トレーニング®後、成長ホルモンが分泌され、その後IGF-1が産生される
– 成長ホルモンは15分でピークを迎え1時間で減少するが、IGF-1は翌日まで持続
IGF-1の主な効果:
– 骨、筋肉、内臓の発達支援
– グルコース代謝の改善
– 肺細胞の生成促進による免疫系強化
IGF-1(アイジーエフ ワン)とは – Google 検索
3. 一酸化窒素(NO)の重要性
– 血管の内壁、中壁、外壁の健康維持に重要
– 加齢により血管内壁が硬化し、弾力性を失う
加圧トレーニング®により:
– 血管内皮細胞が増加
– 一酸化窒素の産生が促進
– 血管組織の弾力性が向上
– SARSウイルスの抑制効果も確認された研究がある
結論として、佐藤博士は血管の健康が全身の健康に最も重要であり、加圧トレーニング®が血管の弾力性を維持・改善する最適な方法であると強調しています。血管内皮細胞が豊富で健康な血管を作ることが、全体的な健康維持につながるとしています。
佐藤医学博士が明かす最適なトレーニングスケジュール
加圧トレーニング®のホルモンへの効果と推奨頻度:
– トレーニング終了15分後に成長ホルモンが最大になり、1時間後に減少
– IGF-1などの様々なホルモンも同時に分泌される
– 週1回のトレーニングでは、その日から2日程度しか効果が持続しない
– 重いウェイトを使う場合は筋肉を痛めるため週2回が限度
推奨される実施方法:
– 1日2回の加圧トレーニング®を推奨
– 朝は目覚めてから体が活動的になってから実施
– 1サイクル約4分で、2サイクル程度が適量
– 2回目は夕方か夜に実施
– ウェイトなしで、座って日常的な動作をしながらでも効果的
高齢者(ベビーブーマー世代)への効果:
– 65歳以上の方々にも効果的
– 加齢による細胞の機能低下や筋肉の衰えを防ぐ
– 若い頃の身体能力を取り戻す可能性がある
– 運動習慣のない人でも実施可能
トレーニング方法の個別化:
– 生涯トレーニングを続けてきた人と、運動習慣のない人では方法を変える必要がある
– 特に65歳以上で運動習慣のない人は、歩行運動程度から始めることを推奨
– 個人の体力や運動歴に応じて適切なプログラムを設定することが重要
加圧トレーニング®の利点:
– 特別な器具を必要としない
– 日常生活の中で実施可能
– 体への負担が少ない
– 幅広い年齢層や体力レベルに対応可能
– 健康維持に効果的
佐藤医学博士がKAATSU®3ポイントエクササイズを解説
1. 運動強度と適用範囲
– 個人の体力や状態に合わせて実施可能
– 歩行可能な人は歩きながら加圧サイクル®を行う
– 歩行困難な場合は椅子に座って足を伸ばすなど、できる範囲で実施
– 医師の指示に従うことが重要
2. 若手・ベテランアスリートにとっての重要性
– 若いアスリートの過度なトレーニングによる怪我予防
– 血中乳酸濃度を上昇させる効果
– 例:100m走者が30-40mを加圧トレーニング®で走ることで、100m走と同等の刺激が得られる
– リハビリテーションにも効果的
3. 働く大人にとっての重要性
– 健康的で充実した生活のための重要なツール
– 加齢による細胞や筋肉の衰えを防ぐ
– 若い時のような身体機能の維持をサポート
– 仕事のパフォーマンス維持に貢献
4. 加圧トレーニング®3ポイントエクササイズの具体的な方法:
腕のエクササイズ3種:
a) じゃんけんの要領で手を開閉
– 脚の上に腕を置き、加圧サイクル®中に実施
– 手を強く握り、開く動作を10-30回繰り返す
b) アームカール
– 自分の腕の重さのみを使用
– ダンベル不要
– 上腕二頭筋を鍛える
c) トライセプスプッシュダウン
– 肘を伸ばす動作
– 体の両脇で実施
– 上腕三頭筋を鍛える
特徴:
– 自体重のみで実施可能
– 病気やケガからの回復期にも適用可能
– 特別な器具(ダンベルやバンド)不要
– 簡単に習得可能
足のエクササイズ
足の3ポイントエクササイズはありますが、この動画では省略されています。
下記エクササイズが良いと思います。
- 歩行可能な人は歩きながら加圧サイクル®を行うこと
- 歩行困難な場合は、椅子に座って足を伸ばすような簡単な運動を行うこと
このトレーニング方法は、年齢や体力レベルに関係なく、安全かつ効果的に体力維持・向上が図れる包括的なエクササイズシステムとして設計されています。
この記事を書いた人
村坂 克之
小又接骨院・鍼灸院の院長です。鍼師、灸師、柔道整復師の国家資格にて治療を行っています。屋号の小又(こまた)は、先祖の小谷屋亦治郎(亦=又)に由来します。親指シフトユーザー。
詳しくは院長略歴をご覧下さい。