結果を出す手技療法のパイオニア

核抗体反応が陽性の50代女性 施術で値が160から40へ下がり症状も和らぎ始める

ハッキリした症状が出てきたのは受療される2ヵ月前です。

転倒してから次々と発症しました。両肘から指先まで、両スネから足趾までの痛みとしびれです。

通常10回から20回と施術が必要なのですが、好条件として50代で悪化され直ぐに来院されたのが幸いでした。

施術初回から反応し、安心はできませんが6回で軽快になって来ています。

検査数値も160から40まで下がるのに、2ヵ月(8週間)で下がったので本当に幸運でした。

経過

整形外科①

整形外科を受診されました。手首は捻挫(関節挫傷)の診断でお薬と湿布が処方されましたが、痛みは引くどころか、そのケガがきっかけで、反対側の手首、両手の前腕、次ぎに両下腿や足首の痛みがどんどん出できました。

痛みが取れないと医師に言ったら、処方されるお薬が強くなるので、飲み続けるのに不安を感じられました。

整形外科②

次の整形外科では、リウマチの疑いで血液検査で核抗体反応値の測定をしたら、なんと160でした。値が160の健常者5%以下なので、膠原病の疑いが濃厚となりました。

追加検査で、抗セントロメア抗体、抗Scl-70抗体、抗Jo-1抗体を測定したら正常値で、膠原病の診断はありませんでした。

検査した整形外科では、様子を見ましょうとの事で何ら指示もありませんでした。

健康食品

似た症状で女性ホルモン関連の健康食品(エクオール=エクエル)を飲んだら楽になったと噂を聞き試されました。全く変化は出なく、血液検査で肝機能が悪化し中止となりました。

接骨院へ行かれました。そこは筋膜が原因と言われて、手の症状も全身の姿勢バランスが悪いのが原因だと説明を受けられましたが、通院されても何ら変化が無いので止められました。

整形外科③

この整形外科病院では、手の痛みは手根管症候群の診断で、痛み止めとしびれ止めが処方されました。

整形外科④

リウマチ専門医がいる総合病院を受診しました。既に当院の施術は開始し5回行っています。

値160の結果後、2ヶ月後の検査の結果、核抗体反応が40に下がっていました。数値は検査方法が違うならあり得る?と言われたそうです。

抗DNA抗体(RIA)、抗RNP抗体、抗SS-A/RO抗体が陰性で、エリテマトーデスの可能性も除外され、単なる関節炎や筋炎と診断されました。

施術

ご自身でネットで調べられて当院へたどり着かれました。早期の来院で良かったです。通常は巡り巡って2.3年~20年後の来院です。

漢方的に膠原病(自己免疫疾患)の前段階の症状と判断しました。

脈診は苦手ですが関前一分の脈が沈弱です。六部定位脈より脈状のみ診た方が参考になります。

関前一分は膈(横隔膜)の状態を判断します。それよりも春の時期の脈状が「弦」であれば平脈であるはずなのに冬の脈状のように弱いのです。

経方脈学 /東洋学術出版社、著者:江部洋一郎ほか

私は証を決定するのは背候診と腹診なのです。

まず、10回以上必要ですがと申し上げ、患者さんも頑張ります!と言われました。

「漢方の脾胃」を強化する施術を行います。脾の運化や統血を良くしないと根本的な解決になりません。順番として即効性のある胃の降濁を改善する事が先になります。

とかもっともらしく解説しますが、東洋医学は実践し結果あっての理論なので、理論先行だと治せないです。

鍼灸とは(独自の特殊鍼法)

刺絡しらく療法(井穴せいけつ刺絡・頭部ずぶ刺絡・細絡さいらく刺絡)

初回から施術の瞑眩が施術直後に現れました。吉兆ですが、自己免疫疾患の患者さんでも同じ反応が出ますので、経過を見て判断します。

1.2.3回までは施術後1.2日痛みしびれが減少しました。

4回施術後、胃腸が調子良くなり、夜も寝られるようになり、体重も増え始めました。

脈にも力強さが若干出てきましたが、この疾患の特徴とも言える状態で、脉状が安定しません。

4.5回までは、2.3.4日調子が良くなって来ました。施術後の1.2日は痛みもしびれも無くなっています。

6回目後、足の症状は就寝時のみになり、後つらいのが手の症状に集約されてきました。

今後続けられれば改善して行きますが、スパッとは治りません。体質的な傾向なので良くなっても維持する施術は必要と考えます。

全ての膠原病(自己免疫疾患)の前段階症状の患者さんが改善するとは限りませんが、東洋医学の可能性を示唆する症例です。

なんとか早めに安定した状態には持って行きたいです。

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村坂 克之

小又接骨院・鍼灸院の院長です。鍼師、灸師、柔道整復師の国家資格にて治療を行っています。屋号の小又(こまた)は、先祖の小谷屋亦治郎(亦=又)に由来します。親指シフトユーザー。
詳しくは院長略歴をご覧下さい。