患者さんは知人に「鍼は効くけどやって貰うときに痛いから冷や汗が出るくらいで我慢が必要だよ」と脅されていたそうです。
両肩痛、両股関節痛、腰痛で来院されました。
確かに、患部が深い場所にあると4寸(100ミリ)までの長い鍼を使いますから、たどり着くまでの異和感はあるかもしれませんが、実際は何も感じない場合が多いのです。
当院では、鍼を次ぎの要件で、数種類のメーカーでサイズや太さを使い分けています。
- 症状
- 皮膚の状態
- 痛みの感受性
以上を見極めて、なるべく痛く無いように鍼を刺します。
細い鍼ほど痛くありませんが効果は下がります。太い鍼で強い刺激を何処へどのようにするかが、腕の見せどころとなります。
鍼灸は痛み止めより凄く効果的なのですが、保険が使えないことが残念です。
鍼灸の難しいのは、刺激量と治療効果が比例しない点です。細い鍼でも劇的に改善する場合もあります。
患者さんは、まな板の鯉なので、痛く無くて結果が良ければ、それで良しとなります。
刺してからの響き(ビーンと来るヤツ)は加減ができますから、イヤな場合は言って頂きます。
必要な場合はこれは我慢して下さいとその都度言います。
結局、患部が皮膚の中にある場合は、鍼灸が1番即効性があるのは事実です。