村上宥快和尚さん【1918年(大正7年)10月8日〜1991年(平成3年)3月12日・享年72歳】のお話をまとめました。
「物質、経済を求めてさまよう衆生」
今まで私たちは、三次元の教育しか受けていません。肉体をコントロールしている意識の世界を知らずに生活をしてきました。
現代の人々の生活は、自分さえよければという考えが横行しており、調和、協力という考えはほとんどありません。
楽をしたい、お金が欲しい、いい服を着たい、美味しいものを食べたい、いい家に住みたい、等など、私たちの欲望は尽きることがありません。
すなわち自己保存やエゴです。
その上、私たちは五尺の体で生きている錯覚を起こしています。「人生、この世限り」という肉体に限定する考えは間違いです。
本来、私たち人間は、転生輪廻という条件の中で、この世へ魂の真価を求めて来ています。
経済や物質を求めて、70年80年の人生を過ごすのではありません。
それでは私たちの心の進歩や進化はありません。
私たちの心は、般若波羅密多という神の心の放送局があるから精神と呼んできました。
この実情も知らずに、ただ精神とか、心だというのみに成り下がっています。掛け声だけでは何もならないのです。
自分の心を確認する方法は、八正道以外にはないのです。いわゆる四諦八正道です。
生老病死という、なぜ、この世に生まれ出て来るか、なぜ病気をし、年を取って死んでいくのか、これは肉体の現象なのです。心の現象ではないのです。
私たちの心は、大宇宙の意識から派生された命であり、命は調和を求めて地上界に、仏国土・ユートピアを建設することが目的なのです。