健康のためと言っても、やり過ぎもダメな場合もあります。
日課で
腰痛予防もかねて、健康のためにストレッチポールの体操をやっています。やればどんどん楽になると思い込んで毎日実施されていました。
ある日突然に
中腰で下を向くと左の足に激痛が出るようになり来院されました。
病態は
基礎疾患として腰椎4.5番の変形腰椎症があります。
治療は
3回目の診察の結果、胸椎11.12番に過度の負担がかかっていました。特定するのに時間がかかりました。
対症的に治療を行い、体動時の痛みは解消されました。
悪化した理由を推察する
この患者さんには、ストレッチポールで背筋を伸ばすのが、その人の脊椎カーブに合わなかったと考えられます。
若い人でこのようなことはあり得ません。脊椎も柔軟性が無くなってきます。
行う回数を減らせば、このような症状が出なかったのかも知れません。
高齢になると、たとえ良いことでも徐々に体を慣らす必要があります。
「及ばざるは過ぎたるより勝(まさ)れり」
徳川家康の言葉ですが、言い得て妙です。どんな健康法もやり過ぎはいけません。
気持ちは皆さん若いですが、肉体は確実に年を取りますから、健康法も年代に合わせた方法を考えましょう。
人の健康法が自分に合うとは限らない
年齢と共に体質もかわりますので、人の健康法が自分に合うとは限りません。
単に伸ばせば良いじゃないかというストレッチは危険なので、やってみて合わない場合は、止めて他のを探しましょう。