ある70代の女性のお話です。
転倒してから8ヵ月後に、当院へ来院されました。
最初は「捻挫かな」と思い、そのまま様子を見ていたそうですが、1ヵ月経っても痛みが引かず、整形外科を受診されました。
検査の結果は「肩甲骨関節窩骨折(けんこうこつ かんせつか こっせつ)」でした。
固定や痛み止めの処方を受け、経過は順調との説明を受けたそうですが、夜間痛は改善せず、手も上がらないまま…。注射も数回試しましたが、状況は変わりませんでした。
その後、接骨院や鍼灸院をいくつも回られたそうです。
そんな中、当院の評判を知人から聞き、受傷から8ヵ月後に来院されました。
当院での施術経過
初回の鍼灸治療後、なんとすぐに手が上がるようになり、エプロンのひもを結べるまでに改善しました。
2回目の施術ではさらにスムーズに動くようになり、ご本人も大変驚かれていました。
ただ、脊椎と骨盤のバランスを考えて矯正を行ったところ、以前経験のあった耳石の影響でめまいが出たため、矯正は中止しました。
その後は 鍼灸と刺絡(しらく) を交互に行い、合計9回の施術で痛みも可動域も回復し、日常生活に支障がなくなりました。
今回のポイント
この方は「肩の腱板の動き」が大きな問題でした。鍼灸治療で腱板の働きを改善させたことで、腕の動きがスムーズになったのです。
肩は日常生活で使わない日はありません。
洋服を着る、物を持つ、髪をとかすなど、何をするにも肩が関わっています。だからこそ、動かすたびに痛みがあると、とてもつらいものです。
肩の痛みや夜間痛でお困りの方、もしかしたら「骨折後の後遺症」や「腱板の動きの問題」が隠れているかもしれません。
ぜひ一度ご相談ください。