クラシカル・オステオパシーの日本の第一人者である医師の春山勝先生が言われていました。
Homepage – Institute of Classical Osteopathy
実際動画を見せて頂きましたが、少しの力でリンパ管は潰れます。
イギリスで行われるオステオパシーのリンパの流れを改善する手技の実演をして下さいました。少しの力でリンパは流れます。ビックリするほど軽い力です。
リンパマッサージ?
エステでグイグイやっても、リンパの流れを直すのではなく、単なるマッサージです。
そりゃ一時むくみは解消されるのでしょう。リンパを流す?
全身のリンパがどうのこうのと言いますが、リンパ管の特性からはあり得ません。無理筋です。
リラクゼーションであるマッサージも、体や気持ちのリフレッシュになり生活に役立ちますが、なんでもかんでもリンパの流れが原因だと言ってもらうと困ります。
本当にリンパが原因ならマッサージでは到底改善しません。
下半身の形
全国の患者さんを治療しています。
飛騨地方の人の特徴として足が太い傾向でふくらはぎがしっかりしています。沖縄など南方系の人は足が細く膝から下がシュッとしています。
これは気候が体を造る証拠です。
あくまでも傾向なので、中には秋田北海道の人でも足がシュッとしている人もいます。
当院の頸椎治療
私はカイロプラクティックの熟練者ですからオステオパシーとは名乗りませんが、独自の頸椎への矯正法を行うと、直後に顔や体のむくみが取れます。左右のリンパ本管が開口する静脈角へアプローチするからです。
春山先生は言われています。
- 強い力による治療は本当に効果があるのか?
- 力対力の治療は避ける!
- 我々が行って良いのは解剖学的生理学的に正しいことのみ
術者が慰安系なのか治療系なのかで話がややこしくなります。
患者さんは分からないのですが、筋膜リリースと言いながらトリガーポイント(圧痛点)マッサージもありますし、現在の手技療法も混迷しているわけです。
飛騨地方は定期にマッサージを受ける文化が以前よりあります。美濃地方より嫁がれた患者さんが凄く驚かれていました。
塩分摂取が多く高血圧が多かった証拠です。現在の肩こりはほとんど精神的な疲労が原因です。
患者さんも肩こりだから揉んで欲しいもの致し方ないのですが、その時だけ楽になりたいのか、肩がこらないようにしたいのかで治療も変わる訳です。
春山先生の解説
クラシカル・オステオパシーの特徴はおだやかな全身治療である。
それはリンパの排液を促し、リズムを重視した穏やかな心地よい治療であり、それによって身体に生理学的な反応が生じ、神経系だけにとどまらず内分泌系や、免疫系の賦活化がなされる。
したがって缄灸治療の後に、次に述べる穏やかな刺激や波動(オシレーション)による治療を加えることは、通常の治療がより効果的なものになると考えられる。
リンパ系の開放
筋骨格系の異常にとどまらず内科的な疾患を含めて、すべての疾患を乗り越えて治癒に導くために必要なことは、新鮮な動脈血を病巣に供給することである。
しかし、病巣部分では炎症によって浮腫が生じており、静脈系やリンパ系はその圧力によって循環が障害されている。
したがって病巣局所の循環動態を改善するためには、リンパ系を開放し病巣部の血管抵抗を低くしなければならない。
解剖学的に人間のリンパ液の出口は2カ所しかない。それは左右のリンパ本管が開口する静脈角の部分である。
中略
我々が行っている全身身体調整は、そのほとんどの技法がリンパの流れを促進するための技法である。
引用:全身身体調整の解説/春山勝著
春山先生は2022年に亡くなられたそうで、ご冥福をお祈り申し上げます。