腰部脊柱管狭窄症で通院されている患者さんです。
手術を考えておられましたが、20回ほどの鍼治療で痛みもしびれも無くなり喜んでおられます。
農作業などで頑張りすぎると腰痛は出るので、その度に来院されています。
患者さんから、屋外の寒い中作業をしていると指が蒼白になり痛みが出ると相談がありました。
レイノー症候群
そもそも指先に血液が行かないタイプは白くなり、血液は行くけど戻らないのがムラサキ色になります。
世界基準のメルクマニュアルの解説です。日本ではMSDマニュアルとなっています。
やさしくわかる病気事典: レイノー症候群 – MSDマニュアル家庭版
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Image: 蒼白を伴うレイノー症候群 – MSDマニュアル家庭版
子供の頃からの悩み
未就学の頃からレイノー症候群の症状はあったそうです。
その時の指先の皮膚の色が死人みたいなんですと真顔で言われます。
20歳前後から、冷えて手の指が冷たくなりシビれるのは我慢できたそうですが、暖房で温める時の痛みが泣くほどの辛さだそうです。
内科で相談しても手立ては無く仕方無いとあきらめていたそうです。
患者さんは、原発性レイノー症候群を示唆しています。
- 発症年齢が40歳未満である(全症例の3分の2)
- 両手に左右対称な軽度の発作が発生する
- 組織壊死や壊疽を認めない
- 他の原因を示唆する既往歴や身体所見がない
引用:レイノー症候群 – 04. 心血管疾患 – MSDマニュアル プロフェッショナル版
施術
交感神経と副交感神経のバランスの乱れが原因です。どちらの神経が原因かは施術で判断します。
高位中枢のバランスを東洋医学の考えで整えます。
- 初回、手が辛く足は気にならないと言われます。副交感神経が原因として施術をしました。即変化は出ずに、翌日症状が少し改善したそうです。
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2回目、交感神経を原因として施術をしました。その場で即改善が見られました。皮膚の色も色味が出てきました。
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3回目、交感神経の興奮(過剰反応)が原因と特定できましたので、その施術をします。
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4回目、同じ手技。手指より足の方が気になりだしたと言われます。
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5回目、屋外の寒さに晒されても指の蒼白が少なくなり、痛みも出にくくなってきました。
このまま継続すれば、今まで辛さからは抜け出せそうです。
患者さんも数十年に渡る苦しみが減ってきているのでたいへん喜ばれています。