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コラーゲンの褥瘡への作用、ニッタバイオラボより

コラーゲンの褥瘡への作用【ニッタバイオラボ☆ファン倶楽部メルマガ vol.81】より転載します。

褥瘡には、イソジンシュガーパスタの提供やドレッシング剤の発達により以前より格段に早く治るようになってきましたが、栄養か大切なのは以前より言われていまして、コラーゲンの有効性が判明しました。

食コラ推進委員会の一味のブログ

褥瘡予防管理ガイドラインに掲載されています

日本褥瘡学会が2015年8月に改編発行した「褥瘡予防管理ガイドライン (第4版)」において、褥瘡改善に有効な特定栄養素補給として 従来の亜鉛、アスコルビン酸、アルギニン、L-カルノシン、n-3系脂肪酸に加え「コラーゲン加水分解物(コラーゲンペプチド)」が掲載されました。

かねてから、乳タンパク、大豆タンパクとならんで「コラーゲンペプチド」は低栄養改善のための ”たんぱく質”補給として掲載されていました。

コラーゲンペプチドは、褥瘡改善に有効な特定栄養素補給とたんぱく質補給の両方に掲載されたはじめての素材で創傷治癒と栄養補給の両面で有効であることが医療の分野でも認められ、今、いろいろな病院や施設で活用されはじめています。

コラーゲンペプチドの褥瘡治癒促進効果

褥瘡(床ずれ)患者さんに病院で通常の褥瘡ケア(栄養補給、マッサージ等)をしながら、 1日10gのコラーゲンペプチドを摂っていただきました。

医師の診断結果によると、コラーゲンペプチドを摂ってない方々では大きな改善が見られた方は19%でしたが、コラーゲンペプチドを摂っていただいた方では大きな改善が見られた患者さんが75%もいらっしゃいました。

また、写真評価では、摂取前ではステージ3であった症状がステージ2まで改善した方が2名確認できました。
全体的に見ても、摂取前と摂取後の改善度を比べるとコラーゲンペプチドを摂取した方々が有意に改善していました。

床ずれは一度できてしまうと、なかなか治りにくいので、予防としてコラーゲンペプチドを摂るのも効果的であると考えます。

 臨床試験概要

  • プラセボ二重盲検法 
  • 39-65歳71人(プラセボ42人・コラーゲンペプチド39人)
  • 褥瘡患者  中程度(ステージ 2-3)
  • 10g/日(朝晩5gを水または牛乳に溶かして摂る)
  • 16週間(112日)
  • 評価項目=PUSHスコア、PSSTスコア、写真評価

 *PUSH、PSSTスコア:医師によって患者の傷の深さ、湿潤液の量、色、大きさ、炎症度合、開始組織の有無などをスコア化したもの

褥瘡改善のメカニズム

ダメージを受けた皮膚において、まず、細胞間物質の掃除屋と呼ばれ皮膚再生の際に機能することが知られている酵素MMP-9
 (マトリックスメタロプロテアーゼ-9)が表皮と真皮の境界部に存在する基底膜に発現し、痛んだコラーゲンを分解(断片化)
 します。

続いて、組織再構築時には表皮で表皮細胞が移動して上皮化(皮膚表面の組織再生=傷を塞ぐ)します。

そして、真皮ではMMP-2がダメージを受けたコラーゲンを分解するとともに、線維芽細胞が集まってきてヒアルロン酸とコラーゲンを産生することで皮膚が再生されます。

活性型コラーゲンペプチドPO、OGが多いとMMP-9、MMP-2の出現量が増加することや、線維芽細胞が集まってきやすい(遊走を促進させる)こと、ヒアルロン酸やコラーゲンの産生を促進することが確認できています。

コラーゲンペプチド摂取により、一連の皮膚再生過程を促進することが考えられます。

栄養状態改善への寄与

上記の臨床試験では、栄養状態を観察する値である血中の「総タンパク質量」「アルブミン値」がコラーゲンペプチドを摂取した方々でのみ、有意に改善しました。

また、コラーゲンペプチドは、他のタンパク質よりも褥瘡ケアに有用とされる栄養素「アルギニン」(アミノ酸)が豊富です。牛乳の2倍以上、卵の1.2倍程度の量です。

コラーゲンペプチドを食べると半分程度はペプチド態で吸収しますが、残り半分は単体のアミノ酸として吸収され栄養補給となります。

コラーゲンペプチドはミネラル(カルシウム、カリウム、リンなど)がほとんど含まれないこと、糖分、脂肪分ゼロであることから、標準治療の食事にプラスしやすい利便性があります。

また、コラーゲン粉末であれば、量を変えない、見た目を変えない、味を変えない、色を変えないことから、食べたいもの、飲みたいものに加えることが出来て在宅での栄養管理に使いやすいのが良い点です。

コラーゲンペプチドが在宅で療養されている方の栄養を支え、皮膚を健康に保つことに寄与できればほんとうにうれしいです。

WEBペプチド研究室 褥瘡

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この記事を書いた人

村坂 克之

村坂療法の創始者、小又(こまた)接骨院院長です。
国家資格である柔道整復師、鍼灸師にて、科学的根拠(evidence)の西洋医学と実証経験の東洋医学の調和を図り治療に当たっています。
実証経験とは症例(n=1)の積み重ねのことです。
特に手技治療においては臨床の蓄積が治療成績につながります。
通常の治療で改善しない人、検査が異常無しでも症状がある人、手術を検討されている人、手術後の後遺症でお悩みの人は、どうぞご相談下さい。
手術の選択する場合でも、事前に治療や独自リハビリなど行うことにより術後の結果が良くなっている症例も多いです。
施す治療に100%の正解はありませんが、お力になれば幸いです。