患者さんは、右坐骨神経痛、右変形性膝関節炎で整形外科へ通院中です。
痛み止めやしびれ止めの効果は、お薬と言う堤防で洪水の決壊を止めているだけです。
日本は国民皆保険ですから、保険で改善するならそれで良いですが、そうならない人が山ほど居るのが現実です。
今回の症例みたいなこともありますし、腎臓や肝臓への負担があるのは事実です。
経過がかんばしくないと来院されました。5回ほど独自の鍼灸を行い、しびれも痛みも半減しました。
初検時、足が凄く腫れていて指摘しましら、患者さんも気にされていました。
数日後に、内科で心臓の診察を受け異常なしと言われたそうです。
お薬を処方されている整形外科でも相談されたそうですが、処方自体に問題無いですよとご託宣を頂いたそうです。
しびれ止めの副作用で体重増加は多いのですが、足がこんなに腫れるのは初めて見ました。
患者さんは凄く悩まれ心配され、一旦、しびれ止めを止めてみると言われました。
当方でも調べました。
副作用の一覧では数パーセントの末端浮腫があるようなので、症状も改善していないので、一旦、止めて様子を見た方が良いのではと進言しました。
金曜日から休薬され、土日を挟んで月曜日に来院されたら見事に腫れが引いてました。
結局、事なきを得たのですが、処方する側はそこまで患者さんの事を心配しませんから、やはり、自分の体調は自分自身で感じ取るしか無いと思います。
お薬は必ず副作用がありますが、と言って全部ダメなことはありません。
昭和時代の高血圧のアダラートの発売に始まり、お薬のおかで日本は長寿命大国になったわけです。
ナトリックス錠などは高齢者の心不全を強力に予防しますし、オルメタルサン錠は腎臓を保護しますから、お薬の恩恵も十分にあります。
アポロ11号の月面着陸のように、私たちは、あの世にキレイに着陸できるか否かは誰も分かりません。
息ができてご飯が食べられるなら、生きる事にしがみつくことが大切です。