44年の臨床実績 結果を出す手技治療

脊柱管狭窄症 ― 手術以外の道を選んだ70代男性の回復記録

腰椎3・4・5番に椎間板ヘルニア、変形性腰椎症を伴う脊柱管狭窄症と診断された、70代後半の男性のケースです。

両足のシビレです。太ももに強く感じるそうです。腰の痛みと違和感が少しあります。

主治医からは「手術以外では治りません」と告げられ、手術以外の道を探して当院へ相談に来られました。

実際に手術しても調子良いのが1.2年だったという話は良く聞きます。

脊柱管狭窄症では、骨格矯正など強い刺激は禁忌となるため、当院では鍼灸による神経の促通・筋膜への穏やかなアプローチを中心に行いました。

患者さんからよく聞くのが「他院で鍼を受けたが効果がなかった」という言葉です。

鍼灸には100を超える流派や理論体系があり、「鍼灸が効かない」ではなく、「その施術法が合わなかった」ということも少なくありません。

今回の患者さんは、5回の施術で腰の痛みがやや軽減し、8回目には足のしびれにも改善がみられました。

シビレの方が痛みより厄介ですが、治療で改善の反応が出て来て、本当に良かったです。

通常は10回以上行わないと、症状改善の自覚が出てきません。こればかりは、やってみないと分からないのが実情です。

このペースで20回と続ければ、かなり楽になる見込みがあります。ただし、改善後も症状を維持するには、定期的なケアが重要です。

年齢的に手術のほうが早く結果が出る可能性もありますし、費用も保険手術の方が安く済みます。費用の問題が、自費治療のネックでもあります。

しかし患者さんは、「手術しても完全に治るとは限らない。今は鍼灸治療に専念したい」と決意されました。

このように、補完医療としての鍼灸は、手術や薬に頼らず、身体の回復力を引き出す大きな助けとなる場合があります。

今後も経過を見守りながら、より良い生活の質を取り戻せるよう支えていきたいと思います。

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村坂 克之

小又接骨院・鍼灸院の院長です。鍼師、灸師、柔道整復師の国家資格にて治療を行っています。屋号の小又(こまた)は、先祖の小谷屋亦治郎(亦=又)に由来します。文字入力は親指シフト(orz配列)ユーザー。
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