飛騨地方(高山市、飛騨市、下呂市)の患者さんです。
内科で、10年位前から逆流性食道炎の治療を受けられています。
世界基準のメルクマニュアルの解説
胃食道逆流症(GERD) – 03. 消化器系の病気 – MSDマニュアル家庭版
当初はファモチジン(H2受容体拮抗剤)のみで効果がありましが、年々効かなくなり最大量まで増やされました。
お腹にガスも溜まるようになったので、漢方の便秘薬(麻子仁丸)を処方されました。よく効いたそうです。
その処方も昨年より効きが悪くなり、担当の先生の経方医学の考えに基づく漢方薬に変わりました。
それが凄く効き現在に至っています。
おそるべし漢方薬です。証(漢方の診断)が合うと凄く効果があります。
現在、漢方薬だけで良好だそうです。
逆流性食道炎の症状
予兆は、しゃがんでの作業と便の出方が悪い日が続いた後は、段々、胃液が上がり始めるそうです。
その時にお薬を増やすそうで、症状が収まったり収まらなかったりだそうです。
ダメな場合は、吐き気、頭痛、目まいが来るので、激痛が来るなと予想していたそうです。
今回、案の定、突然激痛が来て、横になり苦しんだ後、排便をすればスッと良くなるそうです。
通常は夜中に出るそうですが、その日は症状が出た後に治療施術ができました。
施術
漢方の扶正祛邪(ふせいきょじゃ)に従い鍼の施術を行います。
- 「扶正」は正気の働きを助け、体質を強化することで邪気が体に侵入するのを防ぎます。
- 「袪邪」は病気の原因を除去し、病気になる邪気を取り除くことを指します。
今回は、袪邪後扶正としました。症状取った後に整えます。
正気が余力がある場合や邪気の働きを助ける可能性がある場合に利用します。例えば、熱を冷まし、炎症を沈めた後、必要な気や血を補います。
鍼を打ち数分したら、お腹がぐるぐる鳴り放屁もされました。
都合時間が取れませんでしたので15分程度でしたが、終了後「こんな爽快感は初めてです」と言われました。
うつろな目もパッチリ開きました。別人のようです。
終了後、肩背部にこりと気持ち悪さがあると言われたので、その部位の袪邪(きょじゃ)を行い、よりスッキリされました。
漢方東洋医学の考え
腹診と四肢の要穴の診断だけで行いましたが、素晴らしい良い結果が出ました。
今まで、六淫(りくいん)(風邪、暑邪、火邪、湿邪、燥邪、寒邪の6つの病気の原因)を取る去る概念が無かったのです。
人と言う器に治療を行う前に、不要な物(病気の原因)を取り去ることは大事です。
ご指導頂いている鍼灸の先生に感謝です。