2019年9月、国土交通省が全国で対面通行としている区間のうち122区間約880キロを10~15年かけて4車線化する方針を決定。
東海北陸自動車道(E41)飛騨清見IC-南砺スマートIC間が4車線化することに選ばれました。
高速道路の4車線化、東海北陸道 福光IC~南砺SICに事業許可 – トラベル Watch
2015年11月ですが、工事も本格的になってきました。
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2019年3月20日全線開通
高鷲IC~ひるがの高原SA 20日から4車線化
2019年3月9日 08:14 岐阜新聞Web
中日本高速道路(名古屋市)は8日、東海北陸自動車道(延長185キロ)の高鷲インターチェンジ(IC)-ひるがの高原サービスエリア(SA)の7キロにわたる暫定2車線区間が20日午後4時から、4車線で運用を開始すると発表した。白鳥IC-飛騨清見ICの41キロ区間の4車線化が全て完了し、渋滞の緩和が期待される。同社によると、暫定2車線の白鳥IC-飛騨清見IC間の4車線化は2012年度に事業化。13年8月に着工し、白鳥IC-高鷲IC間(8キロ)は昨年11月、ひるがの高原SA-飛騨清見IC間(26キロ)は昨年12月に4車線の運用が始まっていた。4車線化の総事業費は1065億円。
東海北陸道に残る暫定2車線は飛騨清見IC-小矢部砺波ジャンクション(富山県)の68キロ区間となった。
引用:高鷲IC~ひるがの高原SA 20日から4車線化 (岐阜新聞)
2018年11月の道路状況
ずいぶん完成してきました。
下り車線、飛驒清見ICから松ノ木峠PAの間
4車線供用始まる
2018年11月30日に白鳥IC〜高鷲IC間は4車線供用開始されました。
ひるがのSA〜飛騨清見IC間は2018年12月8日午前6時から供用開始です。
完成は2018年度(平成30年度)
事情通によると、本工事の目的は、降雪時期に通行止めになることを避けるのが目的と伺いました。
冬期間の高鷲インターからの上りの大混雑もありますが、通行量の緩和は二の次のようです。
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豪雪による通行止めが解消される
毎年、雪がたくさん降ると数時間から一日通行止めになります。
これは、除雪した雪を道路に置けないのでロータリー車で飛ばす必要があるからだそうです。
4車線化になると、除雪作業時に1車線を生かしたまま作業が可能となります。
もっと便利になります
飛騨地方は日本のチベットと揶揄された時代もありましたが、東京大阪への日帰りも可能となりました。
また、中部名古屋圏と北陸圏がもっと近くなるので楽しみです。
名古屋と金沢や富山の間で、北陸道と東海北陸自動車道のどちらを使った方が速いのという質問の答えも変わる時代がきます。
移動時間の短縮につながるので、もっと経済効果が波及されるとうれしいです。しかし、泊まりの方が減るので寂しい一面もあります。
通常降雪の、除雪車の後ろを走ることも少なくなるのでしょう。
飛騨トンネルは日本で3番目に長いトンネル
飛騨河合PAの北に有る、飛騨トンネルは日本で3番目に長いトンネルです。
ここも屈指の難工事のため、掘削機械が土圧と水圧に押しつぶされて、天生太郎(あもうたろう/掘削機械の名称)は、支保の一部として残され私たちの安全を見守っています。
その後、掘削は比較的順調に進んだが、貫通まで約300mと迫った昨年9月、太郎は最後の破砕帯にぶつかり身動きがとれなくなってしまいました。
日本のトンネル工事史上例を見ない、60気圧もの高圧湧水、強大な土圧により、マシンは大きく潰されてしまったのです。
機械内部の解体に先立ち、長きにわたり苦労を共にしてきた太郎の最後のケーブル切断は、皆が見守る中、作業現場の所長自らの手によって行われました。
「本坑に先行して地質を確認し、水を抜く」という使命を全うし、力の限り掘りきった彼は、支保の一部として残され、飛騨トンネルを見守ります。
引用:東海北陸自動車道-私たちの取り組み- 高速道路日本第二位の長さ「飛騨トンネル」- NEXCO中日本
飛騨清見IC以北も4車線化へ向けて
現在、4車線化に向けて推進しているそうです。
【富山新聞】 社説より
東海北陸道10周年 全線4車線化へ一丸で
2018年5月28日
東海北陸自動車道が全線開通して10周年を迎えるのに合わせて、県が7月に高岡市で記念式典を行うことになった。
式典には岐阜県知事や関係自治体の首長らが出席する予定であり、10周年の節目を機に早期の全線4車線化へ沿線自治体が一丸で取り組むことを再確認する場にしたい。
東海北陸道では現在、岐阜県側の白鳥インターチェンジ(IC)―飛騨清見IC間で4車線化工事が進められ、今年度中の完成を予定している。
富山県側は、城端サービスエリア(SA)付近―小矢部砺波ジャンクション(JCT)の一部で実質4車線となる「付加車線」の整備が行われ、2021年度までに完成する。
それでも、飛騨清見IC以北の大部分は暫定2車線が続き、全線4車線化のめどは立っていない。
この区間には全長10キロを超える飛騨トンネルなど多くのトンネルがあり、ドライバーは正面衝突の危険を伴う対面通行を強いられている。
2車線はあくまでも「暫定」の措置であり、一日も早い全線4車線化が求められる。
この10年で、東海北陸道を取り巻く環境は大きく変わった。
北陸新幹線の開業で、金沢や富山などから五箇山、白川郷、高山へ至る「3つ星街道」を巡る観光客が大幅に増加した。
小矢部市でのアウトレットモール開業や能越道の七尾延伸もあり、東海北陸道の交通量は今後も増えると予想される。
大規模災害時の避難・救援ルートとしての役割も考慮しなければならない。
東日本大震災を上回る被害が想定される南海トラフ巨大地震は、今後30年以内の発生確率が70~80%と予測されている。
被災住民にとって東海北陸道は、まさに「命綱」とも言うべき重要なルートになる。
安全な走行空間の確保、観光需要に伴う交通量の増大、災害時の対応のいずれの点からも、全線4車線化を急ぐ必要がある。
富山県側では必要な用地取得を終えているが、工期やコストがかかるトンネル部分の工事を早期に進めることが重要である。
富山、岐阜両県が連携を強め、国や中日本高速道路に働き掛けていきたい。
飛騨トンネルを抜けて小矢部砺波(おやべとなみ)ジャンクションまでは、時々追い越し車線もありますが、袴腰(はかまごし)トンネル、城端(じょうはな)トンネルと続きます。基本往復2車線道路です。
冬の積雪時は大変危険なので、気をつけて運転をして下さい。
表紙:2015/11/18撮影