異常が無いのにつらい症状をかかえることは本当につらいです。
通常、改善するには数回から10回程かかりますが、この患者さんは1回で効果が出ました。
初回で改善するのは、患者さん体質が良かったのだと思います。
長年の肩コリと頭痛が急激に悪化
若い頃から慢性的な肩コリと頭痛を抱えておられる中年女性が来院されました。
これまでも波はあったものの、今回は2週間ほど前から症状が明らかに強くなり、仕事や家事にも集中できない状態になっていました。
加えてめまいも出現し、日常生活に不安を感じるようになったとのことでした。
医療機関での検査は異常なし
まず近医を受診され、画像検査や必要なチェックを受けましたが、明らかな異常は見つからず経過観察となりました。
しかし夜半から症状がさらに悪化し、頭痛とめまいが増強したため救急外来を受診。
そこでも精密検査の結果は異常なしと判断されました。重篤な疾患が否定された安心感はあったものの、症状は改善せず当院を受診されました。
東洋医学的には「肝実」タイプの反応
身体所見では頚肩部の強い緊張、のぼせ傾向、目の疲れ、精神的な張りつめが目立ちました。
脈はやや頻脈で、自律神経の過緊張が疑われる状態でした。
東洋医学的な弁証では、気の上衝と停滞を伴う「肝実」の反応が明確で、今回の症状との整合性が高いと判断しました。
鎮静を目的とした鍼治療
治療は刺激量をコントロールしながら、鎮静と気の巡りの改善を目的にした配穴で実施しました。
局所だけでなく全身のバランスを整える方針で施術を行いました。
治療が進むにつれて呼吸が深くなり、表情も緩み、脈の速さも次第に安定してきました。
終了時には頭痛とめまいはほぼ消失し、本人もはっきりとした変化を実感されていました。
舌診も術前後に行いますが、驚くほど改善し別人のようです。
刺さないてい鍼での仕上げ調整
2回目は、仕上げとして、身体への負担がほとんどないない、刺さないてい鍼による微調整を追加しました。
気血の流れを整える目的で行い、施術後の状態はさらに安定。
経過も良好で、日常生活に支障がないレベルまで回復しました。
検査異常なしの不調こそ適応になることも
検査で異常がない肩コリ・頭痛・めまいは、機能的アンバランスや自律神経の乱れが背景にあることが少なくありません。
このようなケースは鍼灸治療が有効に働くことが多くみられます。
同様の症状でお困りの方は、早めのケアをおすすめします。ぜひ一度ご相談ください。

