44年の臨床実績 結果を出す手技治療

もう少し早く出会えていたら―胆管がんの患者さんとの時間

80代の男性が、足のむくみを主訴に来院されました。

検査では胆管がんのステージ4と診断されており、医師のもとで治療を受けておられました。

「少しでも体が楽に動くように」との思いで、当院の施術を希望されました。

治療を続けるうちに、足のむくみは目に見えて軽くなり、「靴が履けるようになった」「歩くのが楽になった」と笑顔でお話しくださいました。

その後、手の腫れが出て症状は一進一退でしたが、「ここに来ると体が少し軽くなる」と言ってくださり、通院を続けられました。

やがて入院され、肺水腫のために1ヶ月後に旅立たれました。

「もう少し早くお会いできていれば、体調の維持や生活の質をより長く保つお手伝いができたかもしれない」

そんな思いが今も心に残っています。

医師の治療と補完医療のちがい・意義

当院の治療法は、医師の治療を補う「補完医療(Complementary Medicine)」です。

薬や手術のように病変そのものを直接治すのではなく、体全体の循環を整え、自然治癒力を引き出すことを目的としています。

特にがん治療では、薬の副作用や長期臥床による体のこわばり、倦怠感、むくみなどが起こりやすく、こうした症状をやわらげることで「生活の質(QOL)」を守ることができます。

当院の治療によって

  • 血流・リンパの流れを促進し、むくみを軽減
  • 呼吸や消化を助け、食欲や睡眠の質を改善
  • 心身の緊張を緩め、不安や痛みをやわらげるなどの効果が期待されます。

病気と向き合う「もう一つの道」

病を抱えながらも、「少しでも穏やかに」「自分らしく過ごしたい」という方は多くいらっしゃいます。

そんな方々にとって、補完医療は医療のもう一つの柱になり得ると感じています。

今回の患者さんとの出会いを通して、「医療と手を取り合いながら、心と体を整えるサポートをしていく」その大切さを改めて実感しました。

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村坂 克之

小又接骨院・鍼灸院の院長です。鍼師、灸師、柔道整復師の国家資格にて治療を行っています。屋号の小又(こまた)は、先祖の小谷屋亦治郎(亦=又)に由来します。親指シフトユーザー。
詳しくは院長略歴をご覧下さい。