来院された週に、患者さんは尻餅をつき、整形外科で検査を受けました。
以前に圧迫骨折の既往がありましたが、今回の骨折についてははっきりと診断がつかず、レントゲンでは判断が難しい状況でした。高齢になると骨の映像が薄くなり、診断が困難になることがよくあります。
来院された際、治療を行い、しっかり動けるようにしました。
ところが、ご自宅に戻られた後、来客があるとのことで、おばあちゃんは熱心に後片付けをされたそうです。「静かに休んでくださいね」とお伝えするのを忘れてしまいました。
その後、痛みが強くなり、動けなくなってしまい、結果的に入院となったと、後日ご家族から報告がありました。
ご家族が帰った後動けるようになったので動きすぎてしまい…折角治療して良かったのにと。
痛み止めを使うよりも、痛みを取る技術があるのが悩みどころです。
効果の高い治療には副作用もあり、治療の反動で、以前から溜まっていた症状が表面化し、痛みが増したり、発熱したりすることがあります。
初診の患者さんには注意を徹底して伝えていますが、今回は通院されている患者さんだったため、つい気を緩めてしまいました。
患者さん自身も、年齢に関係なく気持ちは若いので、無理をしてしまうことは仕方がないのかもしれません。
高齢者の治療では慎重に加減をしますが、「早く治したい!」と言われると、その要望に応えるのが私たちの仕事です。どのように治療を進めるか、常に思案しながら対応しています。