2004年当時使っていました指導用テキストの概略を公開します。
現在使用している、頸椎5番、胸椎11.12番のテクニックは掲載しておりません。
アクティベーターメソッドやリアラインメソッドを当時はまだ取り入れていません。
リアラインメソッドのみでは、仙腸関節のfixationが取れないので、やはり手技は絶対必要になります。現在は、仙腸関節の矯正もリアラインメソッドと同時に行うことにより驚異的な効果を出します。
脊椎の変位もアクティベーター器を使いカイロプラクティック技術を行うことにより、より正確な矯正が可能となり、体への負担も少なくなってきています。
序
- 私の治療法とは極めて安全であり、非常に効果がある
- 骨粗しょう症でも、万人に使用できる
- 解剖運動学矯正法+関節モビリゼーション+カイロプラクテックの複合技
- 手技による治療こそ、患者さんの痛みを解消すると考える
特徴
関節面に対してどのようなテクニックを使用するかを思考する技法である
例えば、カイロプラクティック技術のリスティングでも、そこへ解剖運動学矯正法や関節モビリゼーションを用いたりする自由な発想が必要である
ここへはこの技術とこだわっていては、技術の発展は無い
- 関連痛を治すには最適=症状に対しての即効性抜群
- 基礎は上記のテクニックであるが臨床にて独自に開発した技術である
- 殆どの症状は関連痛みが主体である(踵骨痛=仙腸関節異常)(手のシビレ=頚椎・胸椎)
- 関連痛の正体は、関節の動きの異常である(関節機能異常)
- 患者説明は、関節の動きの悪さを強調する
- ずれ・歪みは考えとしてとりあえず排除する(X−Pにての指摘は例外)
- 皮膚上から見た骨のずれ・歪みはanomaly(奇形)が多い
開発経過
- 全ての年齢層に実施できる技術が必要だった
- カイロプラクティックは実施できる年齢層が狭い
- 骨の歪み・ずれだったら、腰の曲がった年寄りをどう説明するのか
- トムソンテーブルにてカイロもさんざんやったが、個々脊椎のずれを取っても全体の症状の直りが悪い場合が多い
- 体の歪みは、必要があってなる場合と、病的なものの判断が難しい
- カイロもハードな矯正はなくなり、ソフトなテクニックが主流となっているが、ソフトでは余計に効果無し
- 長年にわたりカイロ(ハードなもの)を受けた人は、骨棘の出現が多い(村坂確認)
- 村坂式治療法では、診断技術としても役立てる
引きの技術
- カイロ=押す技術=外人向き
- 村坂式=引く技術=日本人向き
問題点
- この治療が全てではない
- 血流・関節・筋肉を治さないと治らない
- 点での治療は、鍼灸の発展応用型が必要か
- 筋肉の問題の解決は(特に高齢者=筋肉テクニックに反応しない)
- 村坂仮説=症状のある部位には血管の狭窄が存在する
概略
- 主運動=関節のモーション
- 副運動=関節の遊び(手関節での確認)
- 皮膚牽引の重要性=(tissue pull 軟部組織牽引)
技術の習得に関して
- 皮膚の奥にある骨の動きを感じ取る(骨の実際の動きは数ミリ以下)
- 指圧・マッサージの感覚とは異なるので、指の使い方が違う
- 治療法に必要な指の訓練(特に支え手の練習=頸部)
- 押し手と引き手のバランス(仙腸関節)
- 力技にならないように(関節の遊びの回復)
- 頚椎・胸椎は頭の重みを最大限に利用する
腰部・仙腸関節・腰仙関節へのアプローチ
- 検査方法=股関節屈曲・内旋・内転でのソケイ部の痛み
- 全ての症状は反応しない、治療後も同じ
- 患者のポジションが非常に重要である(仙腸関節が緩むポイント)
- PSIS(後上前腸骨棘)の境目へのアプローチの可否が成功の鍵
- 押し手・引き手の調和
-
体幹回旋の利用(難易度高)◎上手く利用しないとポイントがずれる◎
-
上部離開
- 腰椎回旋(下部胸椎7.8〜12も含める場合もある)
- 上方すべり一法(頭側方向主体)押し手足側
- 上方すべり二法(斜め上方方向主体)押し手頭側
- 上方すべり三法(lateral(側方)方向主体)押し手頭側・足側
- 下方すべり(少しであるが3方向考える)押し手頭側
- 下部離開
- 胆経通し・2法
治療順序
- 上部離開—腰椎回旋—下方すべりー上方すべり(繰り返し)
- 上部離開—腰椎回旋—上方すべりー下方すべり(繰り返し)
- (反応の悪い手技の追加)
- 下部離開
- 胆経通し
効果の確認
- 症状の変化
- 仙骨のうなずき運動の改善
- 筋緊張の改善
- 治療時の手に返ってくる硬さの改善
頚椎・胸椎へのアプローチ
- 検査方法=頚椎2番の動き
- 検査方法=肩関節の内・外旋
- 患者の個性により、正常でも動きが左右対称でない場合が殆ど
- 頭やテクニックに合せた枕が必要
- 牽引テクニックにテコの原理を利用する
- 頭の重みを利用する
- 支え手・押し手の調和
- オシレーションoscillation(振動)の応用
- 牽引と下記のテクニックの組み合わせが成功の鍵
- 全てのテクニックに牽引をかけながら実施する(例外スライド)
- 頚椎・胸椎は全体の動きの改善を目標
- 個々の動きは無視してよい
- 動きは治療直後に改善しない場合がある(反射の遅れ)
- 高齢者は全体・個別牽引重視、少しの改善にて症状が変化する
- 後頭骨・頚椎1・2番で頭の回旋の50%を支配している
- 胸椎の硬さの改善
- 術の途中にて動きに硬さの確認とアプローチ
全体の改善テクニック
- 自然前後運動(検査及び治療)
頸椎・胸椎
- 自然回旋同側
- 自然回旋同側・支え手棘突起押圧(引っ掛け)
- 自然回旋同側・支え手椎弓押圧
- 自然回旋同側・lateral押し手押圧
- 自然回旋反対側
- 自然回旋反対側・支え手棘突起押圧(引っ掛け)
- 自然回旋反対側・支え手椎弓押圧
-
自然回旋反対側・lateral押し手押圧
-
TH(7.8-1)屈曲伸展・両側(棘突起)保持(指のみ・握り手)
- TH(7.8-1)屈曲伸展・片側保持
- TH(7.8-1)屈曲進展・左右側屈
(全て3段階の深さがある)
前方スライド
- C2番前方slide
- OCC前方slide
(スライドは浅い・深いの変化がある)
個別の改善テクニック
- C1番(2番)自然回旋同側
- C1番(2番)自然回旋反対側
-
C1番(2番)左右lateral
-
TH1−3番(4・5番)lateral
- TH1−3番(4・5番)自然回旋反対側
-
TH1−3番(4・5番)自然回旋同側
-
C3−7番(2番)自然回旋同側
- C3−7番(2番)自然回旋同側・支え手棘突起押圧(引っ掛け)
- C3−7番(2番)自然回旋同側・支え手椎弓押圧
- C3−7番(2番)自然回旋同側・lateral押し手押圧
- C3−7番(2番)自然回旋反対側
- C3−7番(2番)自然回旋反対側・支え手棘突起押圧(引っ掛け)
- C3−7番(2番)自然回旋反対側・支え手椎弓押圧
- C3−7番(2番)自然回旋反対側・lateral押し手押圧
- C3−7番(2番)左右lateral(浅い・深い)
治療順序
- C自然回旋・同側・反対側—胸椎—前方スライド—個別C自然回旋・同側・反対側(繰り返し)
- (動きの引っかかりのある部位への集中)
- ★疼痛部位・引っかかりのある部位への直接治療で改善しない場合は、上部・下部のアプローチで改善する★
- ★回旋で取れないのは前方slide★
- ★前方slideで取れないのは回旋★
効果の確認
- 症状の変化
- 頚椎2番の運動の改善
- 筋緊張の改善(但し頸部の筋は左側が硬い人が多い)左足重心=右利き
- 治療時の手に返ってくる硬さの改善
注意
- 各テクニックは不要なもの(正常な状態)は飛ばして、必要なものの繰り返し
- 深追いは、不要な筋spasmを引き起こすので、一回の治療時間も見切りが大切(特に頚椎)
- 頚椎のアプローチにて改善しない場合は、仙腸関節の事前処置が必要なのもある
- 症状変化のないのものは、精神的な問題が潜んでいる場合がある(肩こり・坐骨神経痛)
- 3−5回実施して全く変化が出ない場合は器質疾患が疑われる
- 器質疾患=変形・変質・本当の機能障害
- 基本的に血流が悪化している場合は反応が出にくい
- 40才台の上肢の疾患
- 60才以上の下肢疾患
- 70才以上の耳鼻・脳疾患