東京都から来院されました。一泊二日の治療です。
直ぐ来院されたいと申し出下さいましたが、希望された日程が埋まっていて、翌週となりました。
東京から飛騨へは、富山で乗り継ぎがスムーズだと北陸経由が早いです。北陸新幹線「かがやき」は全席指定席なのですが、既に埋まっていて、強行軍で立ち席で富山まで来られました。
E7系 かがやき/はくたか/あさま/とき/たにがわ:JR東日本
後、高山本線の上りで飛騨古川まで移動されタクシーでビューンと来院されました。
毎回、遠方からお越し下さる患者さんの熱意に応えなければと自分を鼓舞し、結果、年々治療成績も向上しています。
状態
両手の母指CM関節症です。右>>>左です。変形も殆ど無く最初期の段階です。
2.3ヶ月前からCM関節が凄く痛みが出たり引いたりしたそうです。この段階での来院は珍しく、本当に運が良かったと思います。
普通、ここから数年経過してからの来院される人が多いです。
鍼灸や脊椎矯正で対応できる症状が色々ありますので、他に気になることはありませんかと尋ねたら、たくさん出てきました。
側弯症や白斑(はくはん)です。側弯症は今回の治療施術で改善します。
白斑は難しいです。頻繁な治療を行うなら改善する可能性がありますが、漢方薬も必要でしょう。
白斑は皮膚病で難治性疾患です。
治療施術
まず母指CM関節の痛みを改善して、側弯症をできる限り良い状態に戻すようにします。
患者さんは、手関節の通常硬い方向が柔らかく、ある方向が固く指も硬かったです。ヘバーデン結節症ですから当然指は硬いです。
ここから放置していれば、普通に悪化するのかも知れません。
治療内容
1回で最大限の治療効果を出すために、これだけの治療が必要になります。
- 母指CM関節自体の抗炎症
- 外側脊髄視床路への神経促通
- 関連する脊椎椎間関節や仙腸関節の副運動の可動性回復
- 患部の血流改善と上肢筋群の筋力向上
- 独自サポーターの巻き方の習得
- 自己チクチク法の習得
- 正しいストレッチの習得
使用する治療法
- マイクロカレント微弱電気通電
- 母指CM関節症用専用鍼治療
- 解剖運動学に基づく矯正法
- パーマー式カイロプラクティック
- アクティベーター療法
- チクチク療法(長田式無血刺絡療法)
チクチク療法だけ痛みを伴います。
チクチク療法は専用治具を購入して頂き、ご自宅で日々行うようにします。これが効果的で、痛み止めより効きます。
初日
母指CM関節症専用に開発した鍼灸施術を行い、関連する脊椎矯正を行います。
側弯症があるので、それも考慮に入れます。現在は鍼で脊椎矯正も可能になり、手技と合わせて凄く効果が出やすいです。
以前から、背中のつまり感や左股関節の痛みが有りましたが半減しました。これは側弯をかばっての症状です。
仙腸関節への関節運動学矯正法や腸腰筋修正で回復させます。仙腸関節の動きの修正のみでは不十分です。
開排運動も正常になりました。股関節のFadirf・Fabere(Patrick)テストも正常になりました。
終了後、顔のむくみが取れ、お目々もぱっちり開きました。
このように、全身の状態を良くすれば顔も自然に良くなりますので、これが本来の美です。
2日目
母指CM関節の痛みはほぼ消失しました。幸いです。
股関節の痛みが残っていますので、それの解消を目標に行います。
終了後、股関節の動きはスムースとなり、患者さんはびっくりされていました。
今後
今後は、母指CM関節症の自己リハビリをしっかり続けて頂ければ悪化や変形は最小限に防げます。
両手小指のヘバーデン結節症もありましたが、それも改善しますので、患者さんは喜ばれました。
指の痛みも無くなるので、趣味の粘土細工にも精が出ると思います。
側弯症は、長年習慣になった傾くクセがありますから、治療と同時に傾くクセを認識して改善を目指します。