フランス製のASPニードル(耳鍼)は、刺激効果が高い一方で、耳介軟骨周囲への炎症や感染に注意が必要だと感じています。
耳へ刺入する場合は、イソジン消毒を行い、ハイポアルコール消毒を行います。
実際に、坐骨神経痛の患者さんに使用したところ、良好な治療効果が得られた症例がありました。ASPニードルの刺激効果には大きな可能性を感じています。
一方、痩身を目的として耳介の反応点5箇所にASPニードルを刺入した症例では、施術5日後に1か所(耳輪脚=胃ポイント)で炎症を疑う初期変化が認められました。
ASPニードルは一定期間留置するため、刺入部位への持続的な刺激が得られる反面、局所の炎症や感染、耳介軟骨膜への影響には十分な注意が必要です。
今回の炎症所見が刺激の強さによるものか、留置による局所反応なのか、あるいは感染によるものかは断定できません。
特に耳介軟骨周囲の感染は、軟骨膜炎などの重篤な合併症につながる可能性があるため、施術後も継続的な観察が重要だと考えています。
今回の経験から、痩身を目的とした耳鍼治療では、安全性を優先し、ASPニードルから皮膚を穿刺しないマグレインによる刺激へ変更することとしました。
治療効果の高さだけでなく、刺激の強さと安全性のバランスを考慮することが重要だと、改めて感じた症例でした。
