今回ご紹介するのは、膝を痛めるのが2回目となる60代の患者さんです。
長雨の影響で田んぼがドロドロになっており、その中で稲刈り作業をしていた際に膝を捻ってしまったそうです。
来院時には、膝がパンパンに腫れ、関節内に大量の水が溜まっている状態でした。
当然、半月板や側副靱帯のテストは行ってます。
関節穿刺すれば50-70㎜ℓくらいの量と推定できます。
通常であれば、すぐに整形外科での診察をお勧めする状態です。
しかし、前回も整形外科を受診せずに当院で改善した経験があり、今回も「何とかここで治したい」と強く希望されました。
そこで、まずは通常の施術を1週間、毎日行いました。
ところが、膝の腫れにはほとんど変化がありません。
このまま同じ施術を続けても改善は難しいと判断し、鍼施術を提案しました。
「鍼を受けられないのであれば、整形外科で診てもらってください」
そうお伝えすると、患者さんは「それなら鍼をやってみます」と決断されました。
すると、驚くような変化がありました。
1回目の鍼施術後、パンパンに腫れていた膝の水が、見た目には約90%も引いたのです。
患者さんも、
「あの水は、いったいどこへ行ったの?」
と、大変驚かれていました。
その後、2回目の鍼施術を行い、膝の腫れはほぼ消失しました。
ただし、この患者さんには以前から膝関節炎があります。
今回の関節水腫が改善したからといって、もともとの関節炎まで治ったわけではありません。
そのため、膝の状態が落ち着くまでには、経過を確認しながら10回程度の施術が必要になる可能性があることを説明しました。
今回の臨床から
膝に水が溜まった場合、まず大切なのは、その原因を見極めることです。外傷による半月板や靱帯の損傷なども考慮し、必要に応じて整形外科での検査が必要になります。
今回の症例では、通常の施術では変化が見られなかった関節水腫が、鍼施術を取り入れた後に大きく改善しました。
もちろん、すべての関節水腫に同じ効果が得られるわけではありません。
しかし、今回のように、鍼施術が症状改善の一助となるケースもあることを、改めて実感した症例でした。
※施術経過は個別の症例であり、同様の効果を保証するものではありません。
